坂道シリーズ 写真集トップ10の半数占める訳は?
坂道シリーズのメンバーたちの写真集は、2018年も売り上げ好調が続いている。オリコン調べによる1~3月の写真集売り上げTOP10では、元メンバーも加えると半数にあたる5組がランクインした。
まず3位が、初版発行12万部で「坂道シリーズ」の新記録となって話題を集めた、欅坂46の長濱ねるの『ここから』。欅坂46のエース格の待望の初写真集である上に、出版社が開設した写真集告知用の公式ツイッターアカウント(長濱個人はツイッターをやっていない)で"ねる"という名前にちなんで「50音チャレンジ」と題し、「在る」「射る」「売る」など最初の1文字を変えた言葉を長濱が表現した写真を定期的にアップするなどの企画も行って、写真集の話題を拡散させることに成功した。
乃木坂46のメンバーでは、17年2月に発売された白石麻衣の『パスポート』がロングセラーを続け7位に入り、16年9月に加入した3期生の与田祐希の初写真集『日向の温度』が8位。元メンバーの伊藤万理華、深川麻衣の写真集もTOP10入りした。
坂道シリーズの人気は、写真集でしか見られない水着姿の希少性に加えて、モデルとしても活躍する白石麻衣をはじめ、女性の支持が部数を押し上げている。
同じことは、1位に入った石田ゆり子、6位の石原さとみなど、女優系の写真集のヒットの要因にもなっている。
深田恭子以後の女優売れ
女性層をターゲットにした女優写真集が増えたが、きっかけを作った1人が深田恭子だ。16年7月にビューティー情報誌の『MAQUIA』(集英社)の特別編集による『This is Me』と男性誌『週刊プレイボーイ』(同)特別編集による『AKUA』の2冊の写真集が同時発売。
「ともに同じカメラマンが同じロケの中で撮影したもので、『MAQUIA』特別編集のほうも女性向けとはうたっていないのですが、男性目線と女性目線と色分けしたことで、水着写真集ですが女性も買いやすかったようです。共に4万8000万部に達しました」(週刊プレイボーイ編集部・地代所哲也氏)
若手女優では、『Seventeen』専属モデルでもある飯豊まりえの初写真集が9位にランクイン。1月に東京と大阪で開催された発売記念イベントは「女性ファンも多かった」(地代所氏)という。
女性支持が、写真集ヒットの鍵を握っているといえそうだ。
(ライター 高倉文紀)
[日経エンタテインメント! 2018年5月号の記事を再構成]
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