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2020年から見える未来

カジノ「椅子取りゲーム」 最大3枠、我が町こそ 候補に大阪、北海道、愛知、長崎など

2018/5/24 日本経済新聞 朝刊

政府のIR関連法案では、IRの設置数を全国で最大3カ所としている(写真はイメージ)

 カジノを含む統合型リゾート施設(IR)の実施法案が5月22日に衆院本会議で審議入りし、全国で最大3カ所の認定区域入りを目指した各自治体の誘致を巡る動きが熱を帯びている。2020年東京五輪・パラリンピック後の観光の起爆剤として期待は大きく、候補地は優位性のアピールに力を込める。一方、有力視されていた首都圏勢は依存症問題への配慮から慎重な姿勢が目立つ。

カジノ運営大手6社が参加した「関西IRショーケース」(4月27日、大阪市北区)

 4月27、28日に大阪市内で国内初のIRの展示会が開かれた。世界の大手IR事業者の一つ、米ラスベガス・サンズのジョージ・タナシェビッチ開発責任者は「大阪ほど熱心な自治体はない。早い時期に(国の認定を)勝ち取れるだろう」と話した。

 松井一郎府知事も「(展示会は)事業者が大阪につくりたいことの表れだ」と自信を見せる。IRの開業はまず都道府県や政令市が事業者を選び、国に区域認定を申請する手順。府市によると、2012年以降に10事業者のトップが延べ25回、知事や市長を訪れた。

 府市が誘致先とする人工島の夢洲(ゆめしま)では70ヘクタールもの広大な市有地を用意する。関西国際空港や京都・奈良など国際的な観光地に近く、周辺人口も多い。カジノ部分が一律1万5千平方メートル以下という制限ではなく、「IR全体の床面積の3%以下」とされたことも大阪の利点とみる。

 事業者は巨額の収益を生むカジノを大きくしたいのが本音だ。米MGMリゾーツ・インターナショナル日本法人のエド・バワーズ最高経営責任者(CEO)は「最低でも3万平方メートルはほしい」と明かす。広い用地を生かして全体で100万平方メートル級の施設にすれば可能で、大阪でのIRの投資額は1兆円規模と見込む事業者が多い。

 与党間では準備の早い自治体から区域認定の選考に入ることが検討されているという。松井知事は「インバウンド(訪日外国人)の伸びが大きいうちに1日でも早くオープンさせたい」と先行メリットに期待する。

 気をもむのは国会の混迷にともなうIR実施法案の行方だ。府市は25年に招致を目指す国際博覧会(万博)に先立ち、23~24年度のIR開業を目標とする。府市はIRの工期を3年と見込むが、事業者の公募に向けた方針策定や選定手続き、区域整備計画の作成といった手続きを考えると、今国会で法案が成立しても、万博前の開業にはぎりぎりだ。

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