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ESG投資、個人にじわり浸透 関連商品多彩に 環境・社会・統治で企業を選別

2018/5/20

写真はイメージ=PIXTA

 最近、目にすることが多くなった「ESG投資」というキーワード。環境や社会問題、企業統治への取り組みを評価して投資先の企業を選ぶ手法だ。これまでは機関投資家が中心だったが、個人投資家にもじわり浸透し始めた。企業の情報開示が活発になったほか、投資信託や債券などの関連商品が徐々に増えているためだ。投資にあたってのポイントを探ってみよう。

 ESG投資は環境(Environment)、社会(Social)、統治(Governance)の頭文字を組み合わせた造語だ。この3つの基準を使って企業活動を分析し、より優れた企業に投資する(図A)。

 例えば、「環境」では企業が工場などからの二酸化炭素(CO2)の排出量を減らすほか、水資源を枯渇させない取り組みなどが評価される。「社会」は女性の活躍推進や人権への配慮など、「統治」は社外取締役を設置してきちんと機能しているか、情報開示に前向きかなどが重視される。

 過去にも、ESG投資に似た投資手法が話題になったことはある。例えば1990年代後半には、環境対応に熱心な企業の株式に投資する「エコファンド」が相次ぎ登場したが、ブームは長続きしなかった。環境問題への対応が、企業の業績や株価にさほど影響しなかったためだ。

■企業評価の指標に

 それがなぜ再び注目されているのか。2015年に地球温暖化対策の国際的枠組み「パリ協定」が採択され、二酸化炭素の排出規制が厳しくなるなど、環境対応が企業価値に直結するようになったことがある。日本では神戸製鋼所などによるデータ改ざん問題が相次ぎ、企業統治に厳しい視線が向けられるようになった。投資の運用成績を高めるためには、決算など財務情報だけでなく、ESGなど非財務の情報も活用し、多面的に企業を評価する重要性が増しているのだ。

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