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小沢コージのちょっといいクルマ

裏テーマは走るスマホ? 新型ベンツAクラスの先進性

2018/5/21

小沢 昔はメルセデスといえば、大きくてゴージャスな「Sクラス」がその象徴でした。でも今やAクラスがメルセデスを象徴している。実際今回自動運転など、AI(人工知能)機能がものすごく進化していますが、音声認識などはSクラスにもまだ搭載されてないですよね?

「Aクラス」としては初めて半自動運転ができるようになった

エブラ その通りです。Aクラスは今やメルセデスの新しい顔ともいえる存在で、実際Aクラスのお客様の6割はかつて競合他社に乗っていた人ですし、7割の方が次もメルセデス・ベンツをお買い求めになります。高いロイヤルティーに支えられていますし、年齢層も10歳若返りました。

小沢 もはや完全にメルセデスの4番バッターじゃないですか。Aクラスのお客の7割がCクラスやEクラスに乗り換えるんですか?

エブラ 違います。途中にコンパクトのGLAやCLAが入ります(笑)。

小沢 要するに今やコンパクトシリーズがメルセデスのスタイルであり、走りであり、先進性のショーケースになっていると。それを提供できなければリーダーになれないということですか。

エブラ それも正確には違います。われわれはトータルのパッケージ力がメルセデス・ベンツの成功要因だと思っています。スタイルや先進性や走りも大切ですが、それ以上にパッケージ力こそがブランドロイヤリティーにつながっているのです。

「トータルのパッケージ力がメルセデス・ベンツの成功要因」とマルコ・エブラ氏は語る

小沢 いわばどれもリーダーではないと? AクラスもCクラスもSクラスも全部がメルセデスであって。

エブラ そういうことです(笑)。

小沢 ところでコンパクトシリーズの電動化はどうなりますか?

エブラ 去年われわれはすべてのクルマを電動化すると発表しています。具体的な計画は言えませんが。

小沢 この世代からフランスのルノーグループのインフィニティも、同じ新世代プラットホームを使っていますよね。差別化はどうするんですか?

エブラ それも心配ありません。ルノーと協業し、共同開発してきましたが、エンジンにしろ、ある程度できたところで互いに分かれて独自工場で独自に開発しています。パーツ単位で必要なものを供給してもらい、あとは内製しているのです。一部はお互いが融通を効かせ、提供してもらう部分もありますが、最終的にはすべてをメルセデスが造るのです。

小沢 結果十分メルセデス的なものが出てくるわけですね。今回のように。

エブラ その通りです。

マルコ・エブラ。メルセデス・ベンツのコンパクトシリーズ・プロダクトマネージャー。3年前に大学に通いながら働ける、デュアルプログラムでダイムラーAGに入社。2年前からコンパクトシリーズのセールス側のアドミストレーション担当。26歳
小沢コージ
自動車からスクーターから時計まで斬るバラエティー自動車ジャーナリスト。連載は日経トレンディネット「ビューティフルカー」のほか、『ベストカー』『時計Begin』『MonoMax』『夕刊フジ』『週刊プレイボーイ』、不定期で『carview!』『VividCar』などに寄稿。著書に『クルマ界のすごい12人』(新潮新書)『車の運転が怖い人のためのドライブ上達読本』(宝島社)など。愛車はロールスロイス・コーニッシュクーペ、シティ・カブリオレなど。

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