訪日外国人は離島がお好き 佐渡と小笠原の共通点は?日本紹介サイト「ジャパンガイド」から読み解く(上)

「アース・セレブレーションは新潟県佐渡市で毎年8月に開催される音楽やワークショップのイベントです。太鼓芸能集団の『鼓童』を中心とする音楽ライブ、太鼓体験をするワークショップ、フリーマーケット、佐渡体験ツアーなど様々な催しが開かれます」

――なぜ、佐渡が外国人をひき付けるのでしょうか。

「その理由は『日本なのに』という意外感でしょう。日本を訪れる外国人は東京や大阪といった近代的な大都市をイメージする一方で、同じ国に伝統的な建築や雄大な自然が共存しているギャップに魅力を感じます。佐渡はまさにそういう場所で、外国人が日本の多様性を実感できる場所なのです」

「ステファン氏によると、日本の太鼓は今や海外でも人気のパフォーマンスです。アース・セレブレーションで演奏する太鼓芸能集団の『鼓童』は海外でもライブツアーを行っているため、外国人に最も知名度の高い太鼓グループのひとつです。その『鼓童』のライブを真夏に、屋外で、素晴らしい雰囲気の中で楽しむことができる。これもアース・セレブレーションの人気が高い理由のひとつでしょう」

――第2位は小笠原諸島の父島です。1位、2位を離島が占めていますね。この理由は何でしょうか。

「旅行客が旅行に求めるのは非日常感ですから、自分が全く別の世界に迷い込んだような感覚を味わえる場所は満足度が高くなります。ジャパンガイドの利用者は欧米の個人旅行者が中心ですから、欧米にない、日本独特の空気感を味わせてくれる場所の評価が高くなる傾向があります。その点、離島は、離島ならではの文化と空気感を持っていることが多いので、こういった結果になっているのだと思います」

別の世界に迷いこんだような感覚を味わえる離島は訪日客の人気が高い(小笠原諸島の父島)

――上位10スポットのうち7スポットが東北、北陸などの北の地域だということも特徴的ですね。

「そうですね。欧米人にとって非日常感を味わえる場所は、日本の原風景が多く残っている北の地域に多いということがいえるのかもしれません」

最初の記事は「お好み焼きの作り方」

――ジャパンガイドは、どんな経緯でスタートしたのですか。

「1996年当時はネットが一般に普及し始めた時期。開設されるサイトの多くが非営利で、個人が趣味で立ち上げたものでした。ジャパンガイドも始まりは、ステファン氏の趣味という要素が強く、最初に掲載した記事は『お好み焼きの作り方』だったと思います」

「そんな時期に開設されたので、日本に関心をもつ外国人の間での知名度は高かったと思います。04年から07年ごろは、グーグルの検索サイト(英語)に『Japan』と入力すれば、ジャパンガイドが一番上に表示されていました。現在でも必ず10位以内に表示されています」

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