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タクシー配車三つどもえ 五輪の先にライドシェア? 中国最大手の滴滴出行やトヨタ、ソニーも参戦

2018/5/31 日経産業新聞

配車アプリのサービス競争が今後、激しくなりそうだ(写真はイメージ)

 スマートフォン(スマホ)アプリを利用したタクシー配車事業で日本勢と海外勢の競争が過熱してきた。中国ライドシェア最大手、滴滴出行は第一交通産業と提携、ソフトバンクも含めた連合で2018年中にもサービスを始める。日本交通はトヨタ自動車と提携。国際自動車(東京・港)など6社はソニーと組んだ。20年の東京五輪・パラリンピックに向けて訪日客の利便性を高めるのが狙いだが、その先にはライドシェアの解禁もちらつく。三つどもえの戦い、勝利の行方は――。

 「タクシー会社と組みたい」。18年1月中旬、全国ハイヤー・タクシー連合会(東京・千代田、全タク連)を滴滴出行の社員約30人が訪れた。出席者は同社と提携を決めた第一交通産業の田中亮一郎社長や全タク連の会長を務める日本交通の川鍋一朗会長。滴滴の幹部は業界の重鎮たちの前で日本ではタクシー配車に特化する方針を表明した。

 滴滴と第一交通を引き合わせたのはソフトバンクだ。第一交通は九州を地盤とするタクシー最大手。福岡に球団を持つソフトバンクとは地縁がある。ソフトバンクと滴滴の両社は18年中にも合弁会社を設立し、第一交通と連携して国内でタクシー配車を実験する予定。他のタクシー会社にも参加を促すとみられる。

■米ウーバーはライドシェア封印

 ライドシェア世界大手、米ウーバーテクノロジーズのアジア太平洋地域を統括するブルックス・エントウィッスル氏は配車アプリ事業の提携先を求めて第一交通の田中社長を個別に訪ねたことがある。「手数料が受け入れられる水準じゃないと組めない」と田中社長が言うと、「それでもいいから前向きに検討したい」とエントウィッスル氏は応じた。ウーバーは水面下では他のタクシー大手とも連携を模索する。

 ウーバーは日本ではライドシェアを封印してタクシー配車に特化する。2月に来日したダラ・コスロシャヒ最高経営責任者(CEO)は安倍晋三首相と面会。タクシー業界と協調する姿勢を示した。

 「これを見てください」――。コスロシャヒ氏は安倍首相に日本地図を見せた。地図にはウーバーのアプリが開かれた場所が青い点で示されている。ウーバーのアプリの日本における潜在的な需要の高さをアピールした。

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