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言葉の使い方を間違えて相手に誤解されてしまった。そんな体験はどなたにもあると思います。日本人向けの英語教育で豊富な経験を持つデイビッド・セインさんが、日本人が間違えやすい英語の使い方を解説します。今回は、popular の使い方。どんな流行でも、popular で表せるわけではありません。

◇  ◇  ◇

勉強するときはいつも完全を目指す。しかし会話をするときは通じることを目指す。これが英会話には必要なポイントです。相手を前にして英語を話すときは、完璧な英語でなくても構いません。間違いがあってもいいのです。フレンドリーに笑顔で話せば、不完全さは補われます。間違いを恐れず英語を話しましょう。そして勉強するときは完全を目指しましょう。

日本語では1語で様々な状況に対応できる言葉もありますが、逆に英語ではその場面場面で使い分けなければならない言葉もあります。日本語と英語、異なった言語の間に横たわる大きな川はナンシーとひろしの間にも依然流れているようです。「今日の打ち合わせには何人ぐらい出席するの?」ナンシーの問いに対するひろしの答えは、今日もまた……。

それはこんな会話でした。

Nancy: How many people are coming to the meeting?
Hiroshi: Only 15. The flu is popular this year.
Nancy: What?! People want to catch the flu?
Hiroshi: No, of course not.

ひろしは期せずしてこのように言ったことになります。

ナンシー:打ち合わせには何人出席するの?
ひろし:たった15人です。皆、今年はインフルエンザになりたがっているんですよ。
ナンシー:何ですって?! インフルエンザになりたがっているんですって?
ひろし:いいえ、もちろん違いますよ。

This new product is really popular with young people.「この新製品は若者に流行っています」。この場合popularは「流行っている、人気がある」の意味になりますが、popularはインフルエンザには使えません。The flu is popular this year. と言えば「インフルエンザはとっても人気があるから、皆インフルエンザにかかりたがっている」の意味になってしまいます。「この手の問題、日本にはよくあるのよね」という場合、これは流行っているわけではありません。そのような場合はThis type of problem is very common in Japan. のように common を使えばよいでしょう。

では、ヒロシはどう言えばよかったのでしょう?

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