トライオンは、比較的早くから、薄マチのブリーフケースを手掛けていたメーカーの一つ。シンプルなデザインと構造は、丈夫で軽く質感も良いグローブ用レザーをふんだんに使った「革製品」だからこそ可能だったのだろう。現在、同社のメイン商品となっている「SA115」は、薄マチのブリーフケースを発売した当時のテイストを残した、マチのないブリーフケース。このシンプルさとコンパクトさは、現在のビジネスバッグの一つの流れになっている。
比較的ライトな革やナイロンのシンプルなブリーフケースも人気が高い。面白い存在が、SIWAの「ブリーフケース L」。十分な収納力を持ちながら紙製で275gと、とにかく軽い。こういった新しい製品が出てくるところに、ブリーフケースという形へのこだわりが見える。
リュックにも薄マチ登場
そして2017年ごろから、「バックパックではお客様に失礼」という雰囲気があった日本でも、スーツにバックパックという姿が、本当に当たり前になってきた。「ノースフェイスの新リュック 自立し収納も多彩」「吉田カバンのビジネスリュック 出し入れの仕方に工夫」「TUMIのビジネスリュック ブリーフでも違和感なく」と過去記事を見れば一目瞭然。多くのブランドがビジネスリュックを投入している。
ブリーフケースと同様、最近、荷物が少ない人に向けたリュックも登場しはじめている。トライオンの「SA226」や、Bellroyの「Duo Totepack」などは、薄マチで素材感が良く、手に提げて持ってもカッコが付く、新世代のビジネスリュックだ。
まさにビジネスバッグの流れがまた大きく変わりつつあるといえるだろう。
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(文 納富廉邦)