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ゼロハリからトートに急速進化 ビジネスバッグ30年

納富廉邦のステーショナリー進化形

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NIKKEI STYLE

通勤電車に乗ると、ビジネス用のバッグがバラエティ豊かになっていることを実感する。ビジネスバッグはどのように多様化してきたのか。その歴史を振り返ると、最新のトレンド、そして自分に合ったバッグが見えてくる。長年、カバンの歴史を見続けてきた納富廉邦氏が解説する。

◇  ◇  ◇

ノートパソコンの普及でカバンは軽量化

最近、トートバッグやリュックタイプのかばんを持つビジネスパースンが増えているが、「ビジネスバッグの定番」と言われた場合、多くの人が思い浮かべるのは、まだブリーフケースが多いのではないだろうか。

しかし、ブリーフケースは昔から定番だったわけではない。その前には、アタッシェケースやパイロットケースのような、大きくて角張った形の頑丈なかばんがもてはやされていた時代もあった。ビジネスバッグの「主役」は時代とともに変わっているのだ。

1990年前後には、ゼロハリバートンやリモワのような金属製アタッシェケースが流行した。そこから主役が革や化学繊維のブリーフケースへ移行していった大きな要因は、ノートパソコンの普及だろう。ノートパソコンを入れて持ち運ぶには、アタッシェケースはそれ自体が重すぎるのだ。

ノートパソコンが普及した2000年代に入ると、パソコン用パッドが入った化学繊維のブリーフケースが主流になっていく。カッチリしたスーツからソフトなシルエットのジャケットへ流行が移行していくのと歩調を合わせるように、カバンも角が落ちた柔らかなムードのものが増えてきた。

この時代に爆発的に流行したのが、革以上に丈夫な素材を用い、小物を整理して持ち運べる機能性を備えたTUMIのブリーフケース。ノートパソコンの普及、ビジネスバッグは革でなくても構わないというムードが、その人気を後押しした。

しかし、2010年代に入ると、新たな動きがみられるようになる。ビジネスパースンでも荷物が極端に多い人と、少ない人に分かれていったのだ。ビジネスバッグもそれぞれのニーズに分かれていく。

ビジネストートの登場

ノートパソコンの普及だけでなく、「ノマド」「フリーアドレス」といった新しい働き方によって、いままで持ち歩かなかった文具などをかばんに入れる人も増えていった。そんな荷物が多い人に支持されたのがビジネストートだ。

トートバッグは女性用のカジュアルバッグとして発展したが、肩に掛けられ、かさばる荷物の出し入れもスムーズ、大容量にして持ちやすいデザインなど、ビジネスにも向いていた。

人気の火付け役となったブランドの1つが、ミリタリーテイストを上手に取り入れたブリーフィングだろう。パソコン対応トートバッグをいち早く送り出し、人気を博した。その後を追うように、一般のカバンメーカーもビジネス用のトートバッグに乗り出していく。

吉田カバンの「PORTER DEVICE 2WAY TOTE BAG」はトートバッグの利便性はそのままに、ブリーフケース的な機能を持たせた。ノートパソコンと濡れた折り畳み傘を同じバッグに収納できるなど、ビジネスタイプのトートバッグに求められる機能を過不足無くまとめた製品で、2010年前後から大ヒットとなった。

日本独自の3wayタイプ

ブリーフケースで人気になったのが、ショルダーバッグとしても、バックパックとしても使える、いわゆる「3wayタイプ」だ。

実は3wayタイプ、海外ではほとんど見られない、日本ならではのスタイルだ。そこには「バックパックではお客様に失礼」という感覚もあるのだろう。だからこそ「PORTER FLASH 3WAY BRIEF CASE」のような、どのスタイルでも使いやすい製品がヒットする。この製品は、カバン前面の大きなポケットが、縦でも横でも使えるようになっているなど、ブリーフケースとしてもバックパックとしても不便のないように配慮されている。

荷物が少ない人向けのバッグも

一方、かばんに入れて持ち運ぶ荷物が減ったという人も出てきた。ノートパソコンが小型になり、書類もデジタル化されたという人もいれば、セキュリティの関係上、ノートパソコンや書類を会社外に持ち出せないというケースも増えているからだ。

荷物が減った人たちが求めているのが、薄マチのスマートなブリーフケースだ。

トライオンは、比較的早くから、薄マチのブリーフケースを手掛けていたメーカーの一つ。シンプルなデザインと構造は、丈夫で軽く質感も良いグローブ用レザーをふんだんに使った「革製品」だからこそ可能だったのだろう。現在、同社のメイン商品となっている「SA115」は、薄マチのブリーフケースを発売した当時のテイストを残した、マチのないブリーフケース。このシンプルさとコンパクトさは、現在のビジネスバッグの一つの流れになっている。

比較的ライトな革やナイロンのシンプルなブリーフケースも人気が高い。面白い存在が、SIWAの「ブリーフケース L」。十分な収納力を持ちながら紙製で275gと、とにかく軽い。こういった新しい製品が出てくるところに、ブリーフケースという形へのこだわりが見える。

リュックにも薄マチ登場

そして2017年ごろから、「バックパックではお客様に失礼」という雰囲気があった日本でも、スーツにバックパックという姿が、本当に当たり前になってきた。「ノースフェイスの新リュック 自立し収納も多彩」「吉田カバンのビジネスリュック 出し入れの仕方に工夫」「TUMIのビジネスリュック ブリーフでも違和感なく」と過去記事を見れば一目瞭然。多くのブランドがビジネスリュックを投入している。

ブリーフケースと同様、最近、荷物が少ない人に向けたリュックも登場しはじめている。トライオンの「SA226」や、Bellroyの「Duo Totepack」などは、薄マチで素材感が良く、手に提げて持ってもカッコが付く、新世代のビジネスリュックだ。

まさにビジネスバッグの流れがまた大きく変わりつつあるといえるだろう。

(文 納富廉邦)

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