人気高まるゲーミングPC ゲーム動画でユーザー拡大ゲーミングPC最前線(1)

最近は動画配信サイトで、自身がプレーするゲームの動画を配信する「ストリーマー」が増えています。海外の人気ストリーマーのプレーも簡単に見られる。彼らは海外製のゲームをプレーしているので、国内でも海外のPCゲームが注目されるようになってきました。16年の日本ゲーム大賞で「フォールアウト4」(※未来の世界を舞台としたロールプレイングゲーム)や「ウィッチャー3」(※架空の世界を旅するロールプレイングゲーム)などの海外タイトルが複数、名を連ねました。これは、数年前では考えられなかった現象です。

17年東京ゲームショウのDELLブース。プロゲーマーのステージや、人気YouTuber AIとのコラボステージなどのイベントで盛り上がった

また昔は海外製ゲームはなかなか手に入れることができませんでしたが、最近は興味を持ったゲームをオンラインで簡単に購入できるようになっています。海外のゲームをダウンロードで購入できる「Steam(スチーム)」というプラットフォームが国内ゲームプレーヤーにも知られるようになったことも、層の広がりにつながっています。

またゲーミングPCは高性能なパソコンで、ゲームしかできないわけではありません。ゲーム以外の理由で選ぶ人もいます。

ゲーム以外の用途で選ぶ人も

スマホが高機能になったのでPCの必要性を感じなくなった人が少なくないのも事実ですが、その一方で「授業や論文を提出するときなどに必要だから」と大学の入学祝いに親が子どもにノートパソコンを贈るケースも増えているんです。そのとき、「どうせ買うなら高性能でいろいろなことができるパソコンを」と考え、ファーストPCとしてゲーミングPCを検討される方も、以前に比べて明らかに増えています。

また高性能なゲーミングPCは、クリエーテイブな作業から、インターネット上で仮想通貨を得る手段のマイニングまで、幅広く活用できます。ワークステーションではなく、ゲーミングPCを選ぶ企業もでてきています。

ゲーマーだけでなく、学生や企業が使うPCとしても、ゲーミングPCを選ぶ人が増えているのです。

プロゲーマーやストリーマーを憧れの存在に

――さらに日本でゲーミングPCの認知を広げるには何が必要だと思いますか。

実際にプレーするだけでなく、ゲームを見て楽しむ層を広げることが大切だと思います。

2017年に話題になったゲームに「PUBGPLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS(PUBG)」というタイトルがあります。これは最大100人のプレーヤーが島内で戦い、最後の一人になると優勝というバトルロイヤル型のゲームなのですが、実際にプレ-せず、ライブ配信を見ながら好きなストリーマーを応援して楽しんでいる人も多いんです。数年前にも、ストリーマーの影響で「マインクラフト」が子どもたちの間で流行するという現象もありました(※マインクラフトはプレーヤーが自由に街を作って遊ぶゲーム。プログラム教育として取り入れている学校もある。参考記事「人気ゲーム『マインクラフト』授業で活用 子供のアイデア形に」)。「見て楽しんでいる」人たちをもっと増やすことも、結果的にゲーミングPC市場の拡大につながると考えています。

――見て楽しんでいる人が増えれば、裾野が広がり、ゲームをプレーして楽しむ人も増えるということですね。

若い世代をさらに取り込むには、プロゲーマーやストリーマーが憧れの存在でなければなりません。そのためには、ビジネスとしてeスポーツに向き合っている人を応援していく必要があると考えています。我々がプロゲーマーのネモさんのスポンサーになったり、「ALIENWARE ZONE」というeスポーツコンテンツをメインに扱うサイトを立ち上げたりしたのも、スタープレーヤーを育てていく取り組みのひとつです。

17年東京ゲームショウDELLブースでは、ゲーム「World of Tanks」とALIENWAREによるコラボ大会「ALIENWARE CUP」の決勝戦が開催された。優勝賞金は50万円だった

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次回はゲーミングPC新ブランド「OMEN by HP」を展開する日本HPに話を聞く。

ゲーミングPC最前線
人気高まるゲーミングPC ゲーム動画でユーザー拡大
ゲームは「新しいSNS」 ノート持ち寄るイベントも(5月16日公開予定)

(文 辻村美奈=マイカ)

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