究極のトレンド追随 投信を毎月入れ替えたらどうなるQUICK資産運用研究所 高瀬浩

写真はイメージ=123RF
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投資信託は様々な金融商品で運用するタイプがそろっている。その時々の市場変動に合わせてベストな投信を毎月選び続けたら運用成績はどうなのか。この究極のトレンドフォローともいえる運用は現実には難しいかもしれないが、あえて試算してみた。その驚くべき結果とは――。

試算にあたり、2つの投資パターンを想定した。1つ目は直前1カ月のリターンが最も高い投信に毎月乗り換え続けた場合だ。

ネット証券のノーロード投信を対象

対象となる投信はネット証券5社(五十音順でSBI証券、カブドットコム証券、松井証券、マネックス証券、楽天証券)で現在、販売手数料が無料(ノーロード)で一般購入が可能な投信(毎月分配型などを除く約900本)とした。手数料でなるべく負けないようにするためだ。

それが過去15年間にわたりノーロードで購入できたという前提とし、保有投信は1本のみ、入れ替え間隔は1カ月ごとに限定した。計算上、約定までや解約代金の受け渡しにかかる日数は考慮せず、月末の基準価格(解約価格)で即日入れ替えできたものとした。

この手法の大きな弱点は毎月のように発生する税金だ。毎月投信を入れ替えていくので、売却益に対する課税額(源泉課税の税率は20.315%)の分、リターンは低下する。

1カ月リターン最大は15年で7倍に

直前1カ月のリターンが最も高い投信の場合、15年間のリターンは7倍近くまで上昇した。2003年3月末からスタートすると、運用資産は課税後でも6.9倍となったのだ。「配当込みTOPIX(東証株価指数)」(課税前)の2.8倍を大幅に上回った(グラフA)。

ただ、価格変動はかなり大きく、TOPIXの約2倍となった。リターンは高いが、かなりハイリスクな投資といえる。ハイリスクの投資手法は大幅下落する恐れをはらんでいる。実際、リーマン・ショックが起こった08年には元本割れし、年間で40%近く下落した。

リスクをできるだけ抑えながら、リターンを着実に積み上げていく投資手法はないか。投信選びではリターンばかり注目しがちだが、同じくらい重要なのがリスクだ。投資の世界ではリスクは値動きのブレ幅を指し、運用で取ったリスクに見合うリターンが獲得できたかどうかを測る指標に「シャープレシオ」がある。

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