一方で「すべて何も変わらなかった」は28.6%と3割近く。これに「一部は改善・解消」(53.9%)を合わせると、相談しても納得できなかった案件がある割合は82.5%と8割を超える。

法律では企業にセクハラ相談窓口の整備が義務付けられている。職場のセクハラ防止策(複数回答)はどうなっているか尋ねたところ、最も回答割合が高い「セクハラ防止に向けた社内規定がある」でも28.4%と3割に満たない。「社内に相談窓口がある」は24.8%。「セクハラ防止のための研修がある」は14.8%。対策の遅れが目立った。

仕事相手からのセクハラ防止に向けて必要なこと(複数回答)を尋ねると「社会全体として男性の意識改革を進める」が45.5%でトップ。被害実態に関する自由回答にも「大人なんだからそれくらい良いだろ、とこっちが悪いみたいな言い方をされた」(メーカー営業、35歳)などの記述があり、セクハラ被害への認識は男女に大きな開きがある。

「セクハラ」という言葉が日本企業に広まったのは80年代後半のこと。いつまで女性は我慢しなければいけないのか。男性が被害者の痛みと真剣に向き合わないと問題は解決しない。

【調査の概要】正社員・正職員として働く20~50代の女性を対象に2018年4月24~26日、調査会社マイボイスコム(東京・千代田)を通じてインターネット上で実施。各年代250人ずつ計1000人から回答を得た。

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「日本にも♯Me Tooの波」 海外メディア、こぞって報道

「#Me Tooの波が日本にも到達」──。セクハラ疑惑に端を発した財務次官の辞任は海外メディアもこぞって取り上げ、2017年から欧米で広がったセクハラ被害の告発運動になぞらえた。米ニューヨーク・タイムズ紙は「日本が世界的#Me Too運動に加わるかもしれない小さな兆しだ」と評した。

米CNNは辞任のニュースとは別に、日本のセクハラや性暴力問題を特集。被害女性らがこれまで「無視され、辱められてきた」とした上で「(女性が)沈黙する文化はゆっくりとだが崩れつつある」とした。

英BBCは「女性の活躍推進にもかかわらず、日本では政治的にも経済的にも男女格差がまだ大きい」と背景を指摘。ブルームバーグは男性優位の企業文化を問題視し、「投資家はジェンダーの多様化に真剣でない企業には安心してお金を投じられない」と日本企業に変化を促した。

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環境作りこそ要 一般社団法人営業部女子課の会代表理