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6割超が我慢「仕事に影響」 働く女性セクハラ調査 相談後も3割「改善せず」、意識改革急務

2018/5/1 日本経済新聞 朝刊

イラスト=原田桂子

 財務省事務次官の辞任に発展したセクハラ疑惑の問題を受け、日本経済新聞社は、働く女性1000人を対象にセクハラに関する緊急調査を実施。被害に遭った女性の6割超が「我慢した」と答え、その多くが「仕事に悪影響を及ぼすから」と相談もできずにいる実態が分かった。女性活躍の推進には、働きやすい環境が欠かせず、防止対策と併せ意識改革が求められる。

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 セクハラは性的な言動による嫌がらせのこと。1986年の男女雇用機会均等法の施行により女性の社会進出が進んだことや、企業の海外進出が進み、米国で日本企業が現地社員らに訴えられたことなどで、経営課題として認識されるようになった。

 企業には、99年施行の改正男女雇用機会均等法でセクハラ防止の配慮義務が課され、2007年の法改正でセクハラ対策は措置義務になった。だが意識改革はなかなか進んでいない。

 男性中心の企業文化が残るなか、被害に遭っても行動に出られない女性が多い。セクハラを受けた女性(全体の42.5%)にその際の対応(複数回答)を尋ねると「我慢した」は相手が社内の場合(以下、社内)で61.3%。相手が社外の場合(以下、社外)は67.7%と7割近くに高まる。

 女性らの間に、かえって状況悪化を招きかねないとの懸念が強いとみられる。我慢した理由(複数回答)は「仕事に悪影響が出るから」が社内外を問わず最多。社外は57.8%と6割近くで社内(42.2%)を15ポイント以上引き離す。商談への影響を考え、社内以上に対応に苦慮している。続いて多かったのは、社内・社外ともに「相談しても状況は改善・解消しないと思った」で3割超だ。

 過半数が我慢する一方、少数ながら被害を受けて動く人もいる。相手に「直接抗議した」は社内の場合で18.4%。「相談した」は社内・社外ともに24%台だった。

 相談した相手(複数回答)は、社内外ともに「会社の同僚」が4割超でトップ(社内49.5%、社外42.4%)。専門的な対応が見込める「会社の相談窓口・担当者」は社内の場合で24.2%。「労働局」は同7.7%だった。

 ただ、相談しても状況の改善・解消にはつながりにくいようだ。相談した人にその後の状況を聞くと、社内の場合、過去からの案件も含め「改善・解消」は17.6%にとどまった。

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