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レクサスUX 女性チーフがこだわる抜け感と守られ感

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メルセデス、BMW、アウディ、ジャガーなどライバルがひしめくコンパクトSUV(多目的スポーツ車)市場に登場した「レクサスUX」。担当した女性チーフエンジニア、加古慈(かこ・ちか)さんが開発のキーワードとしてあげたのは、「抜け感(扱いやすさ)」と「守られ感(力強さ)」だった。

◇  ◇  ◇

SUV=スポーツ・ユーティリティー・ビークルとは、広義でみれば背の高い四駆的なクルマということになるが、ニーズの高まりに比例して、強靱(きょうじん)なフレームを持つ悪路走破のためのクロスカントリー系から、乗用車プラットホームを活用した前輪駆動のクロスオーバー系まで、様々な成り立ちのモデルがそのカテゴリーにくくられるのが現状だ。

とりわけ世界的に需要増が見込まれるのが、B~CセグメントといわれるコンパクトカークラスのSUV。そのほとんどは乗用車派生のクロスオーバー系と目され、プレミアムブランドでもメルセデスがGLAクラス、BMWがX1.2、アウディがQ3、ジャガーがEペースにキャデラックがXT4にボルボがXC40に……と、既に群雄割拠の様相を呈している。

先のジュネーブ国際自動車ショーで満を持して発表されたレクサスUXは、レクサスとしては初投入となるCセグメント級SUVだ。最新のアーキテクチャーを採用したその車格は同門ではC-HRに程近く、世界のどの市場からも求められる売れ筋のパッケージといえるだろう。当然ながら、先に挙げたライバルメーカーの各銘柄とは真っ向から対比される存在となる。

こだわった「視界の抜け感」

このレクサスUXの車両開発の取りまとめを担当する責任者、業界用語でいうところのチーフエンジニア(以下CE)が加古さん。

加古CEはトヨタのヨーロッパ開発拠点への出向時に、感性工学に基づいた欧州的な内外装価値追求や評価軸などを日本へとリポートし、その成果を生かしたプロポーサルモデルを3代目LSで製作。それを社内でプレゼンしたことがきっかけでレクサスの開発に携わるようになったという。

以降、CセグメントハッチバックであるレクサスCTのマイナーチェンジからCE職を担当。2018年1月からはレクサスインターナショナルのエグゼクティブバイスプレジデントと共にトヨタ自動車の常務役員も務めている。新卒入社からのいわゆる生え抜き組の女性としては、同社初の役員となる。

 「よく、UXを企画するにあたって女性らしい感性や視点をどこに採り入れましたかと尋ねられるんです。でも、恐らく男性のCEが、男性らしい――と問われても困るのと一緒で、これはお答えしようがない。ただ、UXに触れていただいて、もし他のクルマと違うなと感じていただけたことがあったとすれば、それは私が企画に携わった存在理由ということになるのかもしれません」

加古CEはUXのターゲットユーザーに対して、年齢や性別などのセグメンテーションはほとんど考えることなく、誰にでもフィットするモデルにしようと思っていたという。それゆえに男性女性にこだわらない中立的な判断が求められる場面は多かったのではないだろうか。

「ひとつこだわったところを挙げるなら、運転しやすさや扱いやすさでしょうか。私は個人的にスポーティーなクルマが好きで、背の低いクーペに乗っていたりしたんですけど、その際に自分のドラポジ(ドライビングポジション)で右折・左折や合流の際の確認をやろうとすると、ミラーや内装トリムなどが視界を遮ることがあったりして、首を何度も動かして見なければならなかった。それがすごく煩わしいなという思い出があるんです。だからUXの開発現場では、視界の『抜け感』みたいな言い方をしていたんですけど、きちんと見えることや車両感覚を把握しやすいことをしっかり突き詰めたつもりです」

SUVらしい見た目は絶対に必要

前述した通り、UXが挑むコンパクトSUVは今ダントツで競争の激しいカテゴリーだ。登場するモデルの趣向は様々だが、プロポーションに関しては乗用車の延長線的な背の低いものを提案してくるメーカーが多い。UXも全高は1520ミリと、多くの機械式駐車場にも収まる高さに設定している。しかし現物をみると、とてもそうはみえないSUV然のどっしりとしたたたずまいに驚かされた。

「まったく新しいアーキテクチャーを使用したことで、今までになく低い重心高が実現できました。その長所を生かすべく、走りの性能はSUVではなく同級のハッチバックをライバルに想定して開発を重ねました。でも見た目はSUVらしさが絶対に重要だと思っています。ユーザーがなぜSUVを支持するのか、大きな理由は普通のクルマにない力強さや守られ感です。その感覚は絶対に大事にしてほしいと、特にデザイナーとは議論を相当重ねました」

SUVは進化した乗用車

レクサスインターナショナルの沢良宏プレジデントは、SUVカテゴリーの人気を「機能的必然」と認識している。

「我々はSUVというカテゴリーを、進化した乗用車のかたちとして捉えています。もちろんオフロードを走る余暇のためのクルマという考え方もありますが、都市の日常にあっても、視界の良さや乗り降りのしやすさなど、これまでの一般的な乗用車ではかなわないメリットがいくつもある。加古CEのいう、年齢性別不問でとにかく扱いやすさを追求した――というのは、UXが都市生活者にとって最適な乗用車であることを目指したという意味です」

ちなみに加古CEがUXの方向性をブラさずに束ねられるよう、開発陣と共有していたキーワードは「セキュア(secure)」。その意は「安心」や「安全」とされる。さながらユニバーサルデザインのような話になってきたが、そこに仕立ての上質さや走りの楽しさといった華の要素がしっかり加わっていれば、UXはレクサスらしくもあり加古CEらしくもあるという存在になり得るだろう。ちなみに日本での発売は18年内を予定しているという。

渡辺敏史
 福岡県出身。出版社で二・四輪誌編集に携わった後、フリーの自動車ライターに。主な著書に、2005~13年まで週刊文春に連載した内容をまとめた「カーなべ」(上下巻、カーグラフィック)。

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