検索朝刊・夕刊LIVEMyニュース日経会社情報人事ウオッチ
NIKKEI Prime

朝夕刊や電子版ではお伝えしきれない情報をお届けします。今後も様々な切り口でサービスを開始予定です。

検索朝刊・夕刊LIVEMyニュース日経会社情報人事ウオッチ
NIKKEI Prime

朝夕刊や電子版ではお伝えしきれない情報をお届けします。今後も様々な切り口でサービスを開始予定です。

検索朝刊・夕刊LIVEMyニュース日経会社情報人事ウオッチ
NIKKEI Prime

朝夕刊や電子版ではお伝えしきれない情報をお届けします。今後も様々な切り口でサービスを開始予定です。

NIKKEI Primeについて

朝夕刊や電子版ではお伝えしきれない情報をお届けします。今後も様々な切り口でサービスを開始予定です。

/

最新老眼鏡はレンズが進化 団塊ジュニア加わり熱

詳しくはこちら

NIKKEI STYLE

日経トレンディネット

JINSなど低価格の眼鏡チェーン人気は10年以上続いている。しかし矢野経済研究所の「国内アイウエア小売市場に関する調査」(2017年9月)によれば、アイケア重視の取り組みや高機能レンズの提案が消費者に受け入れられ始めたことにより、販売単価は上昇基調にあるという。そうしたなか、人口の多い団塊ジュニア世代が、老眼が始まるとされる40代に入ったことで、ミドルシニア層(40~50代)を想定した商品開発が進んでいるという。

40代、50代で老眼鏡を作る人が増えている

全国で380店舗以上を展開する眼鏡チェーンのメガネスーパーは、2008年4月期から8期連続赤字に陥っていたが、2016年4月期にV字回復。メガネスーパーの広報、中村成宏氏によれば、その要因の一つがメガネスーパーの顧客の7割を占めていた40代以上を改めて深掘りする戦略に切り替えたことだという。2014年には「アイケアカンパニー」に方向転換。45歳以上のミドルシニア、60歳以上のシニア向けに老眼やPC、スマートフォンなどの負荷対策といった眼鏡作りをしていることをアピールしてきている。

また首都圏に30店舗を出店するイワキ(東京・渋谷区)でも「近年40代、50代で老眼鏡を作る人が増えている」と渋谷道玄坂店の雲林院一也氏は話す。老眼鏡のメインターゲットは団塊世代ながら、PCを使ったデスクワークが多いミドルシニア世代の増加を実感しているという。「老眼はそもそも『目のピント調節機能の異常』によって起こる症状。ミドルシニア世代はそれが顕著になる時期」と雲林院氏。

確かに筆者の周囲にも、「スマホの画面が見えにくくなった」と早々に老眼鏡を作り始めるミドルシニア世代が多いが、「ゆがんで見えて気持ち悪い」などの理由で、買って早々に「ほとんどかけていない」という人も少なくない。どうしたら老眼鏡で失敗せずに済むのかと考えていたところ、まさに団塊ジュニア世代である編集部のY氏が初めて老眼鏡を作るという。さっそく密着取材した。

老眼鏡をかけないと、長い人生で損をする?

向かったのは「イワキ 渋谷道玄坂店」。若者の街・渋谷にありながらミドルシニアの利用者も多いという。

普段コンタクトレンズを着用しているY氏は、2年ほど前から電車で本を読んだり、書類を書いたりするときに不便を感じていた。書店に置いてある簡易な老眼鏡を試してみては「見える気がするけど合わない気もする」と迷ったり、「老眼鏡を作ると、むしろ老眼が進むのでは」と思ったりし、結局、老眼鏡を購入せずにいた。だが同店によると、老眼鏡をかけてもかけなくても、老眼の進み具合は変わらず、「見えにくい状態で無理に目を酷使し続けると疲れがたまり、さらに見えにくさが進む。見えにくいために集中力・持続力が減退するのは、長い人生で大きな損」という。

雲林院氏は、「老眼鏡を作るときに大切なのは『普段見る対象の距離』。使用環境に合った度数で作ることが、使いやすさにつながる」と話す。例えば、デスクワークが多いか会議が多いかによっても見たい対象の距離は異なる。デスクワークが多ければ、PCとデスク回りの見え方が重要であり、会議が多ければ手元資料とホワイトボード、発言している人の顔が見える必要がある。使用環境に合わせたメガネの度数やレンズタイプにすることが理想だという。

見たい対象の距離によってレンズは異なる

このような見たい対象の距離の違いによって、レンズのタイプは大きく4つに分けられる。

手元から遠くまでまんべんなく見える「遠近両用」タイプ(遠近両用レンズ)、室内全体が見える「室内用タイプ(中近レンズ)」、デスクワークやPC作業の時に快適に見える「パソコン用タイプ(近々レンズ)」、文字を読むときに快適な「手元用タイプ(近用専用レンズ)」の4つのように、使用環境に合わせて使い分けることが目の負担を少なくするというわけだ(図参照)。

とりあえず手元を見るときに困るという人は「近近レンズ」が便利そうに思えるが、人によっては最初にオールラウンドに使える遠近両用を作り、次にしっかりと手元がよく見えるデスクワーク用タイプを作る場合もある。以前主流だった老眼鏡用遠近両用レンズは度数の違うレンズ2枚を組み合わせた「二重焦点レンズ」ではっきりと境目があった。対して現在よく使われる「累進屈折力レンズ」は1枚で遠くから近くまで度数が連続的に変化するように設計されている。ただし累進屈折力レンズを使った遠近両用メガネは瞳の位置(アイポイント)で見え方が大きく変わるので、微妙な調整が必要だ。

ちなみに、100均ショップや書店で検眼なしで買える老眼鏡がこの中のどれに当たるのかを聞いたところ、見え方の重要ポイントであるレンズの中心と瞳孔の位置を一般的な平均値で作っており、左右の度数も同じで作っているため、「近用専用」に近いという。

検査時間は平均30分

Y氏はコンタクトレンズをしないときにも使える「遠近両用レンズ」と、コンタクトレンズをした状態で使う「近用レンズ」という2タイプの老眼鏡を作ることにした。

さっそく検査を開始。同店で初めて老眼鏡を作る人が検査にかかる時間は(眼鏡の使用環境にもよるが)30分前後。フレームを選ぶ時間も含めると、1時間前後の場合が多いという。

[1]他覚検査。近視、乱視などの眼の屈折状況を確認する 
[2]自覚検査。被験者の反応を見ながら検査を行う 
[3]遠くが見えるレンズ、近くが見えるレンズを装着し、見え方をチェックする 
[4]使用環境による最適なレンズを装着して見え方を確認する 
[5]累進レンズの場合は歩行テスト。レンズを装着して階段などを歩き、違和感などないかを確認する 
[6]見え方や装用感を考慮して、度数を最終決定する 
[7]最終的なフレーム選びおよびフィッティング 
[8]フレームも考慮しながら、レンズ選び 
[9]コーティングを選択。傷防止、ブルーライトカットなどのコーティングを選択

意外に時間がかかったのが[6]の度数決定。雲林院氏も「検眼よりも、度数決定のほうに時間がかかることが多い」と話す。

また、レンズ選びも意外に時間がかかる。従来はカーブが強い「球面レンズ」、周辺部のぼやけやゆがみを少なくした「外面非球面」タイプしかなかったが、現在ではフレームカーブに合わせることができ、見栄えを良くする「内面非球面」タイプ、フレームの形状に合わせて設計することで見え方の質を良くする「カスタムレンズ」など選択肢が広がっている。さらにコーティングも昔からある傷防止のコーティングだけでなく、近年人気のPCからのブルーライトをカットする加工を選べるようになっている。

フィッティングで左右の目の高さも確認

外歩きにも使う遠近両用眼鏡の場合、[5]の歩行テストは必須。1枚のレンズの中に複数の度が存在するため、階段や足元のタイルなどが歪んで見えたり、慣れが必要だったりするからだ。この見え方は個人差が非常に大きいといい、「床の模様が遠近両用と手元用ではまるで違って見える」と驚く人が多いという。

もちろん[7]のフィッティングも非常に重要。人間の顔は左右非対称なので、例えば左右の目の高さが違うということも珍しくない。正しい位置に来ないとアイポイントもずれ、見え方も変わってくるので、その人に合わせた微妙な調整が必要だ。また老眼鏡はかけたり外したりが多いので、しばらく使用しているとメガネが広がったりネジが緩む場合もある。そのため同店では定期的なメガネの点検をサービスで行っているとのこと。こうしたことも、安定的な見え方をキープするために重要なのだという。

一般的な遠近両用レンズの価格は

イワキで老眼鏡を作る場合、遠近両用レンズの価格は一般的に3万円からラインアップがあり、フレームを入れて5万円くらいから。読書用レンズは1万3000円~7万円前後で、フレーム込みで3万円くらいからだという(どちらも度数がそれほど強くなく、乱視もなく、フレームも一般的なデザインの場合)。

老眼鏡を作るのはもっと簡単なことなのではないかと思っていたのだが、近視用の眼鏡と比べてもチェック項目が多く、細かい調整が多いことに驚いた。しかしそれだけに満足度も高いのではないかと感じた。

雲林院氏によると、老眼鏡を作るときは「どんなシーンで見えにくいか」を伝える必要が出てくる。例えばスマホを見るときなのか、本を読むときなのか、職場でPCを使っているときなのかなどの細かい要望を伝えるには、ある程度プライバシーを明かさなければならなくなる。ということは、話がしやすく信頼できるスタッフを見つけることも重要だ。

ちなみに最近よく聞く「スマホ老眼」は、スマホの見過ぎによって起こるもので、老眼というより全世代で起き得るピント調整機能の異常。どちらかというと肩こりや頭痛の原因にもなるもので、老眼が進むというよりは近視を悪化させる傾向があるという。よって老眼鏡で解決するというよりは、目を休ませたほうがいいとのことだ。

なお、「見えにくさ」には、老眼以外の目の病気が原因となっている場合もある。初めて眼鏡を作る人は、まず眼科へ行って自分の目の状態を診察してもらうことも重要だ。

(ライター 桑原 恵美子)

[日経トレンディネット 2018年4月17日付の記事を再構成]

春割ですべての記事が読み放題
有料会員が2カ月無料

有料会員限定
キーワード登録であなたの
重要なニュースを
ハイライト
画面例: 日経電子版 紙面ビューアのハイライト機能
日経電子版 紙面ビューアー
詳しくはこちら

ワークスタイルや暮らし・家計管理に役立つノウハウなどをまとめています。
※ NIKKEI STYLE は2023年にリニューアルしました。これまでに公開したコンテンツのほとんどは日経電子版などで引き続きご覧いただけます。

セレクション

トレンドウオッチ

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
春割で無料体験するログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
春割で無料体験するログイン
Think! の投稿を読む
記事と併せて、エキスパート(専門家)のひとこと解説や分析を読むことができます。会員の方のみご利用になれます。
春割で無料体験するログイン
図表を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した図表はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
春割で無料体験するログイン

権限不足のため、フォローできません

ニュースレターを登録すると続きが読めます(無料)

ご登録いただいたメールアドレス宛てにニュースレターの配信と日経電子版のキャンペーン情報などをお送りします(登録後の配信解除も可能です)。これらメール配信の目的に限りメールアドレスを利用します。日経IDなどその他のサービスに自動で登録されることはありません。

ご登録ありがとうございました。

入力いただいたメールアドレスにメールを送付しました。メールのリンクをクリックすると記事全文をお読みいただけます。

登録できませんでした。

エラーが発生し、登録できませんでした。

登録できませんでした。

ニュースレターの登録に失敗しました。ご覧頂いている記事は、対象外になっています。

登録済みです。

入力いただきましたメールアドレスは既に登録済みとなっております。ニュースレターの配信をお待ち下さい。

_

_

_