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不安を払い、人を幸せに 「没頭力」とは(吉田尚記)

日経エンタテインメント!

2018/4/24

ニッポン放送の吉田尚記アナウンサーが『没頭力 「なんかつまらない」を解決する技術』(太田出版)を刊行した。豊富なサブカルチャーの知識を持ち、アニメやアイドルなどのイベントの司会に引っぱりだこの吉田氏。3年前には、コミュニケーションの技術をまとめた『なぜ、この人と話をすると楽になるのか』(太田出版)を出し、13万部のベストセラーとなった。今回の『没頭力 「なんかつまらない」を解決する技術』では、人はどうすれば幸せになれるのか、という多くの人が悩む問いに対して、何かに「没頭」しているとき、人は幸せである、と説く。本書を書いたきっかけや持論について、吉田氏に聞いた。

吉田尚記 ニッポン放送アナウンサー。『ミュ~コミ+プラス』(ニッポン放送/月~木曜24時)のパーソナリティー、アニメ・アイドルのイベントの司会などで活躍。著書に『なぜ、この人と話をすると楽になるのか』(太田出版)、『コミュ障は治らなくても大丈夫』(コミックエッセイ、漫画は水谷緑、KADOKAWA)ほか(写真:中村嘉昭)

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よく「不安だ」「つまらない」と、不機嫌な顔をしている人っていますよね。子どもでも、大人でも、高齢者でも。そういう人たちに「食べるものも寝るところにも困るわけでもないのに、何をぜいたく言っているんだ」と、怒る人もいるかもしれない。でも、当人たちにとっては、ものすごく切実な問題なんですよ。だって、それは「幸せじゃない」んだから。

僕は昔から、自分の野望として「世界一幸せになること」というのがあるんです。本当の意味で幸せになるとはどういうことなのかを、本気でずっと考えてきました。そのなかの1つの答えが、「人を蹴落としても幸せにはなれない」ということ。だから僕は、アニメやアイドル、マンガ、テクノロジーなど、自分が好きなことをして、仕事につなげている。誰も蹴落とすことを考えず、幸せになっているんです。

そんなことを考えていくうちに、出合った1つの学問が、1990年代の終わりにブームとなった、全米心理学会会長(当時)のマーティン・セリグマンによる「ポジティブ心理学」でした。そこに書かれていたのが、「人間が幸福を感じるための要素は、『快楽』『意味』『没頭』である」という言葉です。

「快楽」は、分かりますよね。おいしいものを食べたいとか、基本的な欲求です。「意味」は、例えば有名になりたいとか、結果を出したいとか。そのなかに「没頭」が入ってくる。確かに、快楽でもないし、意味もないけれど、夢中になって何かに没頭しているときって幸せなんですよ。

これは、老若男女問わず、今、つまらないと思っている全ての人に当てはまる話だと思うんです。

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