驚きがすべて、パラアートにハンディなし 高橋陽一氏SOMPOパラリンアートカップで作品を募集

――17年には、目の不自由な選手がプレーするブラインドサッカーをアニメにしました。なぜですか。

「20年には五輪だけでなく、パラリンピックにも、たくさんのお客さんに(競技会場に)来てもらって、盛り上がるといいなと感じていましたから、応援したいと考えました。ただブラインドサッカーのアニメで描きたかったのは障害者アスリートということではなく、普通のアスリートとしてのすごさ、格好よさです」

代表作「キャプテン翼」もテレビ東京などでアニメ放映が始まった

――強豪のブラジル代表を相手に、主人公が新技「トルネードタイガー」でゴールを決める場面があります。格好よさに憧れる人もいるのではないですか。

「あれは漫画としての表現です。期待としては、まずはアニメからブラインドサッカーに興味を持ってもらい、実際に競技を見に行こうという気持ちになってもらいたい。もっと多くの人に(ネットなどで作品を)見てもらって、興味を抱く人が増え、それがパラリンピックにつながっていけばいいなと思います」

――代表作『キャプテン翼』も18年4月からテレビ東京などでアニメ放映が始まりました。どんな人に見てほしいですか。

「初めてアニメ化されたのは1983年ですから、最初の作品で育った人たちは、もう今はお父さん、お母さんになっています。ぜひとも、お子さんと一緒に家族で見ていただきたいですね。昔からのファンにも見てもらいたいし、新しいファンも開拓したい」

「今回はできるだけ原作に忠実に描いていますが、その一方で、(80年代にはなかった)携帯電話も出てきますから、最近の子供にもなじんでもらえるようになっています。昔の作品というよりは、現代の作品だと思ってもらいたいので、『現在進行形』を意識して描いていますよ」

――今回のキャプテン翼のアニメ作品に関連して、海外での番組販売や、仮想現実(VR)を使ったゲーム化も予定されているようですね。

「海外の子供たちにも、もっとキャプテン翼という作品を好きになってもらいたい。漫画から派生したゲームでも作品の世界観を味わってもらえることができるでしょう。逆に、ゲームから作品の魅力を感じて、漫画の方にも関心を持ってもらうのもいい」

――20年の東京五輪に期待することは。

「1964年の東京大会のときには、外に出てマラソンの応援をしていたと親から聞いてはいるのですが、自分の中でははっきりした記憶はないですね。五輪は時代とともに変わっていて、東京大会も今回と前回は違います。今回はコンパクトに開催するとか、お金をかけないようにするとか、成熟した国で開く大会にしたいですね。日本人は精神的にも成熟していて、礼儀正しく、日本はきれいな国だということも、海外から来るお客さんに伝わればいいと思います」

――五輪は文化の祭典でもあるといわれます。日本の良さをどう海外に伝えますか。

「漫画やアニメにも触れてもらって、日本の文化に一段と関心を深めてもらえたらありがたい。日本の漫画やアニメのレベルは高く、世界に通用すると思います。そういう面でも、20年の東京大会を盛り上げていくことに自分が協力できたらいいと思います」

(聞き手は山根昭)

高橋陽一
1960年東京都生まれ。80年に読み切り作品の「キャプテン翼」で漫画家デビュー。81年から「週刊少年ジャンプ」で同名作の連載がスタート。アニメ化されサッカーブームの火付け役となった。現在は「グランドジャンプ」で「キャプテン翼 ライジングサン」を連載中。芸能人フットサルチーム「南葛シューターズ」の監督も務める。
SOMPOパラリンアートカップ
損害保険ジャパン日本興亜がトップスポンサーになり、日本経済新聞社などがメディアパートナーを務めている。2018年のコンテストで募集する作品はデジタル絵画、色鉛筆画、水彩画、油絵、切り絵、版画など。サイズはA4判からA3判まで。作品の提出期間は5月1日から9月14日。11月に審査結果を発表、表彰式を開く予定。問い合わせはパラリンアートカップ2018運営事務局(電)03・5565・7279まで。
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