桜井日奈子 スマホカバーがかわいすぎて機種変できず
その美少女ぶりから「岡山の奇跡」と称され話題になった桜井日奈子さん。女優・モデルとして活躍の幅を広げている彼女が、「他のものには代えられない」と見せてくれたのは、世界にひとつだけのスマートフォン(スマホ)カバーだった。
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「私のお気に入りは、スマホカバーです。ここに描かれている猫ちゃんは、実家で飼っている猫がモデルなんですよ。
ショッピングモールでお買い物している時に、絵描きさんが店を出していたんです。動物を描くのが得意で、スマホカバーにも立体的に絵を描けるというので、ウチの猫の写真を見せて、『これ、お願いします』って頼んだんですよ。3~4カ月後に届いたのがこれでした。こんなに良いものが来ると思ってなかったから、びっくりしましたね」
「しかもよく見ると、『ミル』と『ココ』って、名前まで書かれてあるんです。絵に凹凸があるから、持ち心地もいい。すごくこだわって作ってもらった感じがして、うれしかったです。
値段もそんなに高くなくて3000円くらいでした。今は、写真をプリントするように、自分の好きな写真をスマホカバーにできるサービスもあるので、母親に猫の写真をプリントしてプレゼントしたことがあるんですけど、このスマホカバーのように立体的にはできない。だから貴重だと思います。
この絵描きさん、もう、ショッピングモールにいないんですよ。そもそもこういうことはやってなくて、その時、たまたまやっていたものらしくて……。世界に1つだけのものだから、なかなか他のものには代えられない。カバーが合わなくなると困るので、スマホも替えられないんです(笑)」
四角いフライパンなのに卵焼きが三角に
4月27日公開の初主演映画は、「余命1ヶ月の花嫁」「ストロボ・エッジ」の廣木隆一監督が人気少女マンガを実写化した「ママレード・ボーイ」。桜井さんは、両親のパートナーチェンジによって、同い年の男子・松浦遊(吉沢亮)とひとつ屋根の下で暮らすことになる小石川光希を演じている。
「まだ女優として数えるほどしか作品に出ていない時に、主演という形でお話をいただいたので、最初は信じられなかったです。本当に私なのかな、人違いじゃないのかなって思いました(笑)。
少女マンガの実写化ということで、デフォルメされたお芝居をするんだろうなと勝手に思っていたんです。そのイメージでクランクイン前の『本読み』に参加したら、監督から『全然伝わらない』と言われて……」
「監督が求めていたのは、日常の一部を切り取ったような、ナチュラルなお芝居。私は今までデフォルメされたお芝居しかやってこなかったこともあって、『自然』がとても難しくて。監督からの『もっと普通に。もっと普通に!』という言葉にずっと悩まされて、ついていくのに必死でした」
映画の中で印象的なのは、小石川家と松浦家が一緒に暮らすシェアハウス。これはセットではなく、住宅街に本物の一軒家を建てて撮影したという。また、光希と遊が距離を縮めていく「食卓」も象徴的に描かれている。遊がバゲットを切り、ホワイトシチューやサラダを作るシーンがあるが、「料理男子」については、どう思うのだろう。
「この作品のために一軒家を建てていると聞いた時は、衝撃でした。『そ、そ、そんなことができちゃうの?』って(笑)。家のつくり込みがまたすごくて、例えば冷蔵庫は2つあるんですよ。松浦家と小石川家、それぞれが家電や家具を持ち寄ったという設定なので。
みんなで食卓を囲むシーンは、誰と誰が家族か分かるように、よく見ると、2種類のランチョンマットを使っているんです。とにかく細部までこだわり抜かれていて、いるだけでワクワクするようなセットでした。
料理男子は最高ですね(笑)。実は私の弟が、けっこう料理をするんですよ。お昼にパスタを作ってくれたりして、最高の弟だなと(笑)。私がほとんど料理できないので、料理ができる男性は、すごく魅力的です。
2年前に一人暮らしを始めたとき、私も料理にチャレンジはしたんですよ。でも時間がかかるし、1人だと食材がすごく余る。そして作ったものが、そんなにおいしくない(笑)。
例えば、私は卵焼きが好きなので、卵焼き用の四角いフライパンを買ったんです。でも、四角い卵焼きができるはずが、三角形になって、うまくいかない。味も、自分で作ると、なんだかスポンジみたいな味がするんですよ。それで嫌になっちゃって、最近はちょっと……諦めています(笑)」
2018年のテーマは公私ともに「臆せず」
2014年に岡山美少女・美人コンテストで美少女グランプリを受賞。それから4年の間に「いい部屋ネット」「JR SKISKI」などのCMで話題となり、映画で主演を演じるまでに成長した桜井さんの2018年のテーマは「臆せず」だという。
「『ママレード・ボーイ』の撮影が終わったときに、自分の力不足を痛感したんです。だからこれからたくさんの作品に出演して、もっと自分の幅を広げたい。そのために、まだまだたくさんある、初めての経験に『臆せず』がんばっていきたいと思っています」
では最近「臆せず」買って良かったモノは何か、聞いてみた。
「私、お洋服ではワンピースが好きで、最近は、古着屋さんでヴィンテージのワンピースをチェックするのにハマっているんです。先日、すごくかわいいワンピースを見つけて、レジに持っていったんですよ。そうしたら、『3万円です』と言われて、『おおっ!』と(笑)。私にとって3万円は、けっこう高額。でも自分が本当にいいなと思ったものだから、買って良かったし、今は持っているだけで幸せです。まあ、そこからは節約の日々ですけど(笑)。
男性に臆せずプレゼントするなら、ですか。何だろう。実用的なもののほうがいいですね。使っている姿を見ると、うれしくなると思うので。だから、お財布とか、時計とか。あ、スマホカバーもいいですね。おそろいで作ったりとか。……でも、やっぱりおそろいはちょっと恥ずかしいかなぁ(笑)」
1997年生まれ、岡山県出身。2014年に岡山美少女・美人コンテストで美少女グランプリを受賞。15年にコロプラや大東建託のCMで脚光を浴び、16年には人気女優の登竜門「JR SKISKI」のCMにも起用されて注目を集めた。広告は他にGROP、コスモ石油。女優デビューは、16年の舞台『それいゆ』。17年には『ラストコップ THE MOVIE』で映画初出演し、『ママレード・ボーイ』で映画初主演。ヒロインを演じた『ういらぶ。』は、18年秋公開予定。
『ママレード・ボーイ』
女子高生の小石川光希は、ある日、両親から離婚することを告げられる。旅先で出会った松浦夫妻と意気投合、パートナーチェンジして再婚するという。さらにシェアハウスで一緒に暮らすと言いだし、戸惑う光希。そして一緒に暮らし始めると、松浦家の一人息子で同い年の遊に引かれていく……。監督・廣木隆一 原作・吉住渉(『ママレード・ボーイ』集英社文庫〈コミック版〉刊) 出演・桜井日奈子、吉沢亮、佐藤大樹、優希美青、筒井道隆、谷原章介、檀れい、中山美穂 4月27日(金)全国ロードショー
(文 泊貴洋、写真 藤本和史)
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