白川郷の冬のライトアップは例年1月下旬~2月上旬の週末。限られた日程しか行われないため、その日に集落内の宿を予約するのは大変難しくなります。2度目のチャレンジは11年1月。前年の夏にライトアップ開催日が発表されてすぐ民宿を予約。準備万端で出かけたところ、大雪のために特急が運休になってしまい、現地に行くことすらできませんでした。

3度目の正直で、民宿の予約もでき、悪天候のトラブルもなく、ついにライトアップされた白川郷の集落を撮影することができたのは、その2年後のこと。すべての合掌造りの屋根に雪が降り積もり、とても幻想的な風景でした。

3度目にして撮影できた白川郷のライトアップ。寒さを忘れ、いつまでも眺めていたくなるほどの美しさです(写真:japan-guide.com)

開催が毎年ではない祭事の場合、取材にはさらに年月がかかります。

長野県諏訪地方の有名な「御柱(おんばしら)祭」は、数え年で7年目ごと(6年に1度)の4~6月に行われています。初めて行ったのは、私たちが日本に移住して間もない04年。しかしどういう立地なのかよく分からず、現地に行って歩き回ってはみたものの、よい場所が確保できませんでした。その年は「下見」と思って、再挑戦することに。

待つこと6年。2度目の御柱祭は、あらかじめ有料観覧席チケットを確保して、スタッフと3人で早朝出発。観覧エリアではさらに二手に分かれ、さまざまなアングルから撮影し、ようやく満足のいく取材ができました。御柱祭には異なる日程の見どころがたくさんあり、この年に観覧したのは下社の木落しだったので、次回行われる22年には、上社の木落しと川越しをぜひ取材に行きたいと思っています。

御柱祭の見どころの1つ、最大斜度35度の坂を巨木で滑り下りる「下社の木落し」。6年前は、この木落し坂の横から、斜面に座って見ていました (写真:japan-guide.com)
シャウエッカー光代
 ジャパンガイド取締役。群馬県生まれ。海外旅行情報誌の編集者を経て、フリーの旅行ライターとなり、取材などで訪れた国は約30カ国。1994年バンクーバーに留学。クラスメートとしてスイス人のステファン・シャウエッカーと出会い、98年に結婚。2003年、2人で日本に移住。夫の個人事業だった、日本を紹介する英語のウェブサイト「japan-guide.com」を07年にジャパンガイド株式会社として法人化。All About国際結婚ガイド、夫の著書「外国人が選んだ日本百景」(講談社+α新書)「外国人だけが知っている美しい日本」(大和書房)などの編集にも協力。