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ヒットを狙え

ネットフリックスが日本アニメに夢中 制作現場に活力

日経トレンディネット

2018/5/7

プロダクション・アイジーの石川光久社長(右)とNetflixでコンテンツアクイジションアニメ ディレクターを務める沖浦泰斗氏
日経トレンディネット

 2018年3月時点で、日本を含む190の国と地域で展開し、1億1700万人のメンバー(有料会員)が登録している動画配信サービス、Netflix(ネットフリックス)。同社が力を入れているのが日本のアニメの世界配信だ。2018年1月31日には、Netflixとプロダクション・アイジー、ボンズがアニメ作品の包括的業務提携契約を締結。Netflixはアニメに注力する姿勢を一層鮮明にした。3月には、プロダクション・アイジーが『B:The Beginning』、ボンズが『A.I.C.O. Incarnation』という完全オリジナルアニメーションのNetflix独占配信を開始した。

 Netflixがアニメに注力する理由は何なのか。今回の業務提携の狙いは何か。日本のアニメ制作会社にとって、Netflixと手を組むことはどんなメリットや影響があるのか。名実ともに日本を代表するアニメ制作会社で、『COJ』『B:The Beginning』という2本の作品をNetflixで配信しているプロダクション・アイジーの石川光久社長と、Netflixでコンテンツアクイジションアニメ ディレクターを務める沖浦泰斗氏に話を聞いた。

■新作は強みをすべて出した

――Netflixで公開されるプロダクション・アイジーの作品は『CYBORG009 CALL OF JUSTICE』(COJ)に次いで2本目となります。

『B: The Beginning』。『キル・ビル』のアニメパートの監督として世界的に知られる中澤一登氏が監督した完全オリジナル作品。製作はプロダクション・アイジー

石川光久社長(以下、敬称略) 実際の配信は後になってしまいましたが、契約の順番は『B: The Beginning』(当初のタイトルは『パーフェクトボーンズ』)のほうが先だったんです。

 それに、COJは石ノ森章太郎さんの原作「サイボーグ009」があってのもので、製作も石森プロと共同でした。最新作の『B: The Beginning』はアイジー単独、原作も完全オリジナルですから、この作品こそが、今後、Netflixとやっていけるかどうかを決定する作品と言えます。弊社としても全力でいきましたよ。お見合いと同じで、最初からこちらの一番の強みを出すのが、相手に対する正しいアプローチだと思っていますから。

――そうして完成した作品の手応えはいかがですか?

石川 完成した1話を見て「いや、すごいな」と。絵の気持ち良さなど、中澤一登監督の持ち味が集約されていたし、日本のアニメーションの底力というか、スタッフに誇りを持てるような仕上がりになっていました。しかも、1話から最終の12話まで、ずっとそのテンションやクオリティーを維持できたことに驚いています。

 ストーリーについても、今回は米国のドラマシリーズのような流れを意識して作っています。通常の日本のアニメではディテールの作り込みを含めて、どうしても後からDVDを売ることを視野に入れてしまう。それも大切なことですが、今回はネットで配信するNetflixということもあって、シリーズ通してザーッと見られる流れを監督が作りたがっていました。言葉も難しいものや日常で使うと違和感があるようなものは排除して、自然なものを選んでいます。そうした取り組みもうまくはまったのではないかと思います。

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