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春の日比谷に大行列 香港の「ミシュラン飲茶」を食す

「ティム・ホー・ワン」は4月8日に開業以来、早くも連日3時間待ちの行列

私も家族の仕事の関係で海外に住んでいたことがあるのだが、駐在員やその家族にとって食は単なるプライベートの楽しみだけではない。日本からの出張者へのおもてなしの場であったり、日本人コミュニティーの交流の場であったりする。ゆえに現地のおいしいレストラン情報に詳しく、グルメな人も多い。

そんな彼らをトリコにするチャーシューメロンパンとは何なのか。というか、メロンパンの中にチャーシューっていったいどんな味!? 私は興味津々だった。

調べてみると、「ティム・ホー・ワン」は香港、台湾などアジア各国を中心にオーストラリア、ニューヨークなどにも店舗があることが分かった。どうやら、その人気は「世界級」。そして、「こんなにアジアに進出してるのにどうして日本にはないの?」と不思議に思ったのであった。

ゆえに、今回の「ティム・ホー・ワン日本初上陸」のニュースは、香港や台湾などアジア圏の駐在を終えて日本に帰国した人、日本在住の香港人・台湾人らにとっては「ゴジラ上陸」くらいの(といっては大げさだが)ビッグニュースなのではないだろうか。まさに「満を持しての登場」といえるだろう。

「ティム・ホー・ワン」の一番人気メニュー「ベイクドチャーシューパオ」 このメニューのみテイクアウト可能

同店の運営に当たるWDI JAPANの広報・大林鈴さんによれば「以前より香港の店に日本出店のオファーをしており、日本初上陸にふさわしい場所を探し続けていました。加えて、マックシェフは風水にこだわりがあり、1階の路面店で、エントランスの場所はここに設置しなくてはならないなどの細かい条件もありました。その条件を満たす場所がやっと見つかり、今回オープンの運びとなりました」とのこと。

同社は「ハードロックカフェ」や「トニーローマ」「カプリチョーザ」など20を超えるレストランブランドを日本のみならず国内外10カ国に輸出入し、グローバル展開する企業。「朝食を食べるために行列する!」と話題になったハワイ発の「エッグスンシングス」やニューヨーク発の「サラベス」も手がけている。

日比谷店オープンに先駆けてマック、レウン両シェフが来日するレセプションが行なわれたので、マックシェフに改めて本格点心を低価格帯で出す業態を選んだ理由について聞いてみた。

すると、「いつか独立して自分の店を経営したいと思っていました。しかし、本格的なディナーレストランを開業するには香港は家賃も高く、飲茶の店が出しやすかったのです」との答え。飲茶とは点心をつまみながら中国茶を楽しむ食事のスタイルである。

なんとも正直な、だが、納得の理由。しかし、こうした消去法的に決めた「低価格帯のカジュアルな店」という選択も「ホテルクラスの高いクオリティーの点心を」という思いがなければ、ここまでの世界的な成功はないだろう。高いクオリティーを追求するため、春巻きの皮や蒸しギョーザの皮もすべて店の厨房で材料から1つひとつ丁寧に手作りしているという。

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