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無駄な出費がどんどん減る 春に見直すお金の習慣 いまさら聞けない大人のマネーレッスン

2018/4/19

習慣化したいことはアクション数を減らせば楽になりますが、お金を使いすぎている場合は、逆にアクションの数を増やしてハードルを上げるのも一つの手です。

例えば、ネットショッピングのウェブサイトにクレジットカードを登録せずにおくと、買い物をするたびにクレジットカードの番号などを入力する必要があり、不便です。しかし購入前にワンクッション置くことで「本当に必要なものか?」と考え、衝動買いが減らせる可能性があります。

■光熱費、数年間見直していなければ要チェック

光熱費、通信費、保険料など、毎月支払うお金を見直しましょう。特に、この数年間、光熱費を見直していない人は要チェックです。

2016年以降、電気やガスの料金プランは増えています。自分に合った電力・ガス事業者や料金プランを見つけることができれば、光熱費を安く抑えられるかもしれません。「エネチェンジ」などの料金比較サイトを使って試算してみましょう。

例えば、東京電力の「夜トク12」という料金プランでは、午前9時から午後9時の電気代が1kwhあたり33.76円、午後9時から午前9時の電気代が1kwhあたり22.55円に設定されています。従来の「従量電灯B」プランでは、時間帯を問わず、1kwhあたりの料金は30.02円(300kWh以上使う場合)ですので、昼間はあまり家におらず、主に夜間に電気を使うのであればおトクになりそうです。

注意したいのは、事業者や料金プランによっては複数年使い続ける契約があるということ。期間中に解約すると違約金が発生する場合があります。プランを切り替える際には、契約内容をよく確認してください。

NHKの受信料や生命保険料など、1年分を前払いすると割引になるものもあります。余裕のある人は前払いしておくとよいでしょう。

■保険は必要なものだけを掛け捨てに

「何となく保険に加入している」。そんな人は保険も見直しましょう。実は、保険に加入する必要性が高い人はそれほど多くありません。日本では公的な制度が充実しているからです。

例えば、医療保険やがん保険。そもそも私たちは健康保険に加入しているので、支払うお金はかかった医療費の3割です。さらに、自己負担額には1カ月ごとに上限が設けられています(高額療養費制度といいます)。この上限額は所得によって違いますが、1カ月の自己負担額が10万円を超える世帯はそう多くはありません。

また、健康組合によっては上限額が2万~3万円というところもあります。自分が加入する健保組合の内容を確認してください。

健康保険の対象外である「差額ベッド代」「食事代」などを見積もって、1人あたり50万円ほどの貯金があれば、医療保険に加入する必要性は少ないでしょう。

病気やケガで働けなくなり、給料が出ない場合には健康保険から「傷病手当金」が支給されます(注)。受給できる期間は最長で1年6カ月。受給額はおおむね給料の3分の2程度です。住宅ローンの支払い中である、教育費のかかる子どもがいるといった場合は、必要な期間だけ「就業不能保険」など所得補償保険に加入してもいいかもしれません。

めったに起こらないけれど、起こったときは個人で対処しきれない損失が発生する。保険はそうしたリスクに備えるもの。保険に加入する場合は「貯蓄性がある」とうたうものではなく、掛け金が安い掛け捨て型のものにしましょう。

(注)フリーランスや自営業者の人が加入する国民健康保険は対象外です。

■iDeCoの運用実績も年に一度はチェック

支出の見直しではありませんが、最低でも年に一度は確認しておきたいのが、iDeCo(イデコ:個人型確定拠出年金)や企業型DCの運用状況です。

iDeCoは17年1月から、国民のほぼ全員が加入できるようになりました。加入すると最初に、運用する金融商品を自分で選びます。たとえば、掛け金のうち半分を日本の株式に、残りの半分を外国の株式に、といった具合です。

ところが、時間が経つとそれぞれの運用実績によって、掛け金の配分と資産残高の配分が変わってきます(定期預金など元本が変わらない商品のみで運用している人は変わりません)。

定期的に、保有している商品の価格がどうなっているか確認しておくとよいでしょう。「株価が値上がりしている」「逆に債券は値下がりしているようだ」と経済の動きを知ることもできます。

短期的な値動きをみて、頻繁に運用商品を変更するのはおすすめできません。あくまで、希望する割合で運用できているかをチェックしてください。保有資産の割合は、加入している金融機関のiDeCoのウェブサイトで確認できます。

もし、希望の運用割合から大幅に外れていた場合、資産配分を調整することをおすすめします。割合の多くなった商品をいったん売却し、割合の少なくなった商品を購入する方法もあります。これをスイッチングといいます。

スイッチング自体に手数料はかかりませんが、売却時に手数料が設定されている投資信託の場合は、手数料が差し引かれます。

運営管理機関によっては、より有利な新しい投資信託が出ているかもしれません。特にインデックスファンドは株価指数と連動するように設計されているため、どの商品もリターンはほぼ同じ。手数料が安いファンドが有利になります。有利な商品が出ていた場合は、運用商品の変更をしてもよいでしょう。

井戸美枝
ファイナンシャルプランナー(CFP)、社会保険労務士。講演や執筆、テレビ、ラジオ出演などを通じ、生活に身近な経済問題をはじめ、年金・社会保障問題を専門とする。社会保障審議会企業年金部会委員。確定拠出年金の運用に関する専門委員会委員。経済エッセイストとして活動。近著に「ズボラな人のための確定拠出年金入門」(プレジデント社)、「定年男子定年女子」(日経BP社)、「5年後ではもう遅い! 45歳からのお金を作るコツ」(ビジネス社)など。

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