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カリスマの直言

地域金融 活性化に欠くリスクを取る発想(安東泰志) ニューホライズンキャピタル会長

2018/4/23

写真はイメージ=123RF
「地方経済の活性化のためには地域の中核企業向けの投融資を活発化しなければならない。そのために公的金融が果たす役割は否定できないが、官だけに頼らずとも、民間でも対応可能だ」

中小企業を取引先とする政府系金融機関の商工組合中央金庫(商工中金)で組織ぐるみの不正融資が発覚した。国の制度融資である「危機対応融資」で、本来は融資対象とならない企業の財務内容を改ざんするなどして無理やり融資を行っていたのだ。

商工中金の不正は論外だが、地方経済の活性化のためには地域の中核企業向けの投融資を活発化しなければならない。そのために公的金融が果たす役割は否定できないであろう。しかしながら、それは官だけに頼らずとも、民間でも対応可能だと筆者は考える。

■銀行の創意を促し、企業の成長を後押し

地域金融機関を監督する金融庁は17年12月15日、新しい検査・監督の指針として「金融検査・監督の考え方と進め方」を公表した。主眼はこれまでのように画一的な検査・監督を脱し、銀行の創意工夫を促して企業の成長を後押しする持続可能なビジネスを構築することである。その柱として18年度末に金融検査マニュアルが廃止されるという。

金融検査マニュアルは1999年、バブル崩壊で不良債権が膨れあがっていた銀行の資産状況を検査するために導入された。とりわけ、2002年に竹中平蔵金融担当相(当時)が不良債権問題解決を主題とする「金融再生プログラム」を公表。銀行による資産の査定を厳格化し、金融庁が定める査定基準と一致させるように促した。

マニュアルは厳格な基準に基づいて融資先を「正常先」「要注意先」「要管理先」「破綻懸念先」「実質破綻先」の区分に分類し、その融資が担保や保証でカバーされていない限り、原則として「要管理先」「破綻懸念先」「実質破綻先」については開示債権(不良債権)にすることを求めた。

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