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ナスカ近隣で大量の地上絵発見 ドローンが威力発揮

日経ナショナル ジオグラフィック社

2018/4/21

ナショナルジオグラフィック日本版

ペルー南部で古代の地上絵が発見された。巨大な地上絵のうち50点以上が、これまで知られていなかったものと考えられている。写真は調査した考古学チームがドローンを使って撮影した動画からのもの(IMAGE BY DIEGO OCHOA GHERSI)

 ナスカ周辺の砂漠には巨大な地上絵が1000点以上残されている。このほど、ドローンを手にしたペルーの考古学者たちが、ナスカのすぐ隣のパルパで、地上からは見えない、かすかな線で描かれた地上絵を新たに50点以上発見した。さらに、地元の人々だけに知られていた地上絵をドローンで初めて調査し、これまでにない詳細な地図を作った。

■ナスカより古い時代の戦士像

 新たに発見された地上絵のなかには、この地域で西暦200年~700年まで栄えたナスカ文化のものもあったが、その多くはもっと古く、紀元前500年~西暦200年のパラカス文化やトパラ文化のものと考えられている。

 有名なナスカの地上絵は、大半が上空からしか見えないが、それより古いパラカスの地上絵は山腹に描かれていて、ふもとの村から見ることができる。二つの文化は、芸術的なテーマも違っている。ナスカの地上絵の多くが直線や幾何学図形であるのに対し、新たに発見されたパラカスの地上絵の多くは人間を描いているのだ。

 新たな地上絵を発見したペルーの考古学者、ルイス・ハイメ・カスティリョ・ブテルス氏は、「ほとんどが戦士の絵です」と言う。「これらの地上絵は少し離れた場所からも確認できたので、昔の人々は見ていたと思います。ただ、時間とともに薄くなり、忘れられてしまったのです」

 今回発見された地上絵は、パラカス文化だけでなく、パラカス文化からナスカ文化への移行期にあたる謎に包まれたトパラ文化についても、重要なデータを提供する。この地域の人々は、有名なナスカの地上絵を作る何世紀も前から、巨大な地上絵を作る実験をしていたのだ。

 ペルー文化省の考古学者で、ナスカの地上絵のチーフ修復官・保護官であるホニー・イスラ氏は、「地上絵の伝統は、有名なナスカ文化の地上絵より1000年も前から続いていたのです。今回の発見にもとづき、地上絵の役割や意味について新たな仮説を立てられるでしょう」と言う。

■きっかけは遺跡の略奪調査

 皮肉なことに、新しい地上絵の発見をもたらすきっかけとなったのは、ナスカ地上絵の損傷事件だった。

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