植物電池に勝算、EVで10年後は主役にエイチ・アイ・エスの沢田会長兼社長(CEO)

ハウステンボスを走る電動カートに乗る沢田氏。自社製の電気自動車が走る日はくるか=ハウステンボス提供
ハウステンボスを走る電動カートに乗る沢田氏。自社製の電気自動車が走る日はくるか=ハウステンボス提供

「植物蓄電池」や新型太陽電池、海中カジノや水上空港――。ロボットがお客を迎える「変なホテル」を生んだハウステンボス(長崎県佐世保市)では、沢田秀雄社長の指揮の下、多くの新規プロジェクトや構想が進んでいます。新しい技術を取り込み、独自の競争力や魅力を引き出す沢田氏は、電力関連のエネルギー事業の先に電気自動車(EV)の開発まで見据えているようです。

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前回、植物系の原料でつくる「植物蓄電池」の開発についてお話ししました(太陽光発電を激安に ハウステンボスで「革命」実験)。この電池の最大の利点は、発熱や爆発の危険がないことです。しかも、どんな形にも成型・加工できます。電気自動車にピッタリだと思いませんか。

電気自動車、安全・安価な電池で変える

電気自動車の欠点は2つあります。ひとつは高価なこと、もうひとつは長距離走行が苦手なことです。値段が高いのは、使っているリチウムイオン電池が高価だからです。しかもこの電池が熱を持つと発火したり、爆発したりする恐れがあるんです。

米国の著名な起業家、イーロン・マスク氏が「テスラ」を立ち上げて電気自動車の生産を始め、世界の注目を集めました。ただ、量産モデルとして鳴り物入りで投入したセダン「モデル3」は大量生産がうまくいかず、てこずっているようです。価格もドイツの高級乗用車並みで決して安くはない。私は、高価でデリケートな電池を使っているからだと、にらんでいます。

比較的安く作れる植物蓄電池は、コストと安全性の問題を両方解決する有力な手段です。日本のあるベンチャー企業に出資して、事業化を手伝っています。知名度がないベンチャーは営業力や販売力に劣り、勝ち抜くことは難しい。でもハウステンボスの支援が加われば、すごいパワーになります。既存勢力に立ち向かっていきます。

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