マネーコラム

マネートレンド

地方移住、主役は20~40代に 生活の質求め新風 地方移住は新時代へ(2)

2018/4/13

写真はイメージ=PIXTA

「都会を離れ、豊かな自然に恵まれた地方で生活したい」「人間らしく生きていきたい」。こうした思いから、大都市から地方に移住する人が増えつつある。その中心も、かつての「定年移住」を希望する中高年層から、子育て家族など若年層に移ってきた。目立つのは、出身地とは縁がない地への「Iターン」や「Jターン」の動き。「経済的な豊かさよりも、人間的な豊かさ」に価値を求める人々が、過疎化が進んできた地域に新たな風を吹き込んでいる。

■相談件数、年2万超 8年で10倍

一般に地方移住とは、定住目的で大都市部などから地方に移り住むことを指す。転勤など地方への単なる移住とは異なり、仕事や居住環境など従来のライフスタイルを大きく転換するケースが多い。

政府が大都市など特定地域への人口集中を緩和する方策として、「地方創生」を掲げたこともあって、「地方移住」への関心度は高まりつつある。しかし、若者の生活観、ライフスタイルの変化はそれより早く、「地方移住」の動きは先行して進んでいる。

NPO法人「ふるさと回帰支援センター」(本部・東京都千代田区)の調査によると、年間の相談件数はうなぎ登りで、2016年は2万6426件と2万件の大台を超えた。08年(2475件)の10倍以上だ。

内閣府の「農山漁村に関する世論調査」でも、都市住民の農山漁村への定住願望は14年に31.6%と、05年の20.6%から11ポイント上昇した。また、「社会増(人口流入数と流出数のプラスの差)を実現した市町村数が占める割合に着目すると、過疎地域で社会増を実現した市町村が占める割合が横ばいないし微増傾向にある」(ふるさと回帰支援センター、「地方移住等のヒト(定住人口)の流れ」)。

■けん引役、20~40代

08年のリーマン・ショック後、地方への移住や「田園回帰」は増勢が顕著だったが、11年3月11日に東日本大震災が起きると増加に弾みがついた。けん引役は20~40歳代だ。小さな子供を持つ世代が「自然豊かで、子育てに安心な地」での生活を求め、地方への移住に動き始めた。生活の豊かさと質向上を求めた、「ライフスタイル移住」の広がりである。

マネーコラム 新着記事

ALL CHANNEL