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カップ麺などの「超加工食品」 がんのリスク高めるか

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NIKKEI STYLE

「超加工食品」(ウルトラ加工食品)を多く食べる人は、がんのリスクが高いことが、フランスの研究で明らかになりました。

「超加工食品」とは?

「超加工食品」(ultra-processed foods)とは聞き慣れない名前ですが、どのようなものなのでしょうか。

今回取り上げる論文では、「砂糖や塩、油脂を多く含み、保存料などが添加されており、きっちり包装されて日持ちも良い食品」を「超加工食品」と呼んでいます。

食品を加工の目的と程度に基づいて分類する「NOVA分類」によると、超加工食品には以下のようなものが該当します。

欧州、北米、ニュージーランド、ブラジルで行われた調査では、国民の1日のエネルギー摂取量の25~50%が超加工食品に由来することが示されています。

この超加工食品が、いくつかの疾患、特にがんのリスクを上昇させるのではないかという懸念が高まっています。背景には、

・超加工食品の多くは、脂肪、飽和脂肪酸、砂糖、塩を多く含み、食物繊維とビタミンの含有量は少ない上に、加熱により発がん性物質が生成される成分も含んでいること

・食品に直接触れる包装材料にも発がん性のある物質や内分泌かく乱物質などが含まれている場合があること

・実験動物や細胞モデルを用いた研究で発がん性が示されているために、ヒトに対する安全性が現在も議論されている添加物を含む食品も存在すること

――などがあります。

今回、フランス国立保健医学研究所(INSERM)のThibault Fiolet氏らは、フランス在住の約10万5000人(年齢の中央値は42.8歳、約2割が男性)について、超加工食品の摂取量と、その後5年間のがん(あらゆるがん、乳がん、前立腺がん、大腸がん)の発症状況を調べることにしました。

超加工食品の摂取量が多いほどがんのリスクが上昇

最初の2年間に、日常的な食品摂取に関する情報を収集し、摂取していた食品を、未加工またはわずかに加工されている食品から、超加工食品までの4群に分類しました。超加工食品をさらにグループ分けし、摂取割合を調べたところ、最も多く摂取されていたのは、砂糖を多く含む食品(26%)、続いて飲料(20%)、でんぷん質の多い食品と朝食用シリアル(16%)、過度に加工された野菜/果物(15%)でした。

およそ5年間に、2228人ががんと診断されていました。うち739人が乳がん(閉経前の乳がんが264人、閉経後は475人)で、281人が前立腺がん、153人が大腸がんでした。

超加工食品の摂取は、がん全体のリスク上昇に関係していました。摂取した食物の総量に占める超加工食品の量の割合が10ポイント増加(例えば10%から20%に増加)するごとに、がん全体のリスクは1.12倍になっていました。

がんの種類別に見ると、乳がんのリスクは、10ポイント増加するごとに1.11倍に上昇していました。特に閉経後の乳がんの増加が見られました。一方、超加工食品の摂取レベルと前立腺がん、大腸がんの間には有意な関係は見られませんでした。

超加工食品の摂取によるがんのリスク上昇は、性別や年齢、運動量にかかわらず見られました。また、喫煙者と非喫煙者の両方で、摂取量に応じたリスク上昇が認められました。

研究者たちは、「先進国では超加工食品の摂取が急速に増えていることから、さらに研究を進めて、食品加工のどのような面ががんリスクに影響を及ぼすのかを調べる必要がある」と述べています。

論文は、2018年2月14日付の英国BMJ誌電子版に掲載されています[注1]

[注1] Fiolet T, et al. BMJ. 2018 Feb 14;360:k322. doi: 10.1136/bmj.k322.

大西淳子
 医学ジャーナリスト。筑波大学(第二学群・生物学類・医生物学専攻)卒、同大学大学院博士課程(生物科学研究科・生物物理化学専攻)修了。理学博士。公益財団法人エイズ予防財団のリサーチ・レジデントを経てフリーライター、現在に至る。研究者や医療従事者向けの専門的な記事から、科学や健康に関する一般向けの読み物まで、幅広く執筆。

[日経Gooday2018年4月4日付記事を再構成]

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