2020五輪はヒップホップで跳ぶ 新顔スポーツの熱狂スケボー、自転車BMXなど広島で世界大会

ゼッケンもなければユニホームもない。伝統的なスポーツが重んじる格式とは無縁だ(4月7日、広島市)
ゼッケンもなければユニホームもない。伝統的なスポーツが重んじる格式とは無縁だ(4月7日、広島市)

2020年東京五輪で新顔として注目を集めそうなのが、自転車BMXやスケートボードなど「アーバン(都市型)スポーツ」と呼ばれる若者に人気の競技だ。音楽やファッションと融合し、手軽に街中で楽しめるスタイルが、伝統と格式を重んじてきた五輪に新風を吹き込もうとしている。

ヒップホップが大音量で流れ、MCが軽妙な語りで盛り上げる。アクロバチックなトリック(技)に会場は沸いた。4月6~8日に広島で開催された「FISE(エクストリームスポーツ国際フェスティバル)」。あいにくの雨で初日の競技が中止となりながらも、旧広島市民球場跡地に作られた会場に週末の2日間で約7万人が詰めかけた。

ブレイクダンスも種目の1つ

FISEは1997年にフランスで誕生した都市型スポーツの総合大会。2年前から「ワールドシリーズ」と称してツアー大会に拡大し、日本初開催となった今年は広島を皮切りにモンペリエ(フランス)、ブダペストなど5都市を回る。

広島大会はBMX、スケボー、スポーツクライミング・ボルダリングといった東京五輪の新種目に加え、パルクール(生身の体で障害物を越える速さや技を競う)、ブレイクダンスなど7種目が行われた。パルクールを楽しみにして来たという地元の女子高校生3人組は「ユーチューブで動画を見て興味があった。本物はやっぱり迫力は違う」と満喫した様子。

ゼッケンもなければユニホームもない。規定の演技時間が終了した後も、失敗した技に再トライして観客を沸かしたりする。漂うのは従来の競技大会とは異なる自由な空気だ。BMXライダーの佐々木元(32)は「うちらは遊びで始めた人が多い。自分がやっていることがスポーツだという認識もないし、何よりも好きでやっている。一人ひとりの個性がすごく現れるスポーツだと思う」と話す。

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東京五輪のにぎわいも左右