マネー研究所

ヴェリーが答えます

仮想通貨の悪用、どう防ぐ? 監視強化で抑止狙う 完全防止は難しい、国際ルールづくりが急務

2018/4/17

「仮想通貨がマネーロンダリングなどに悪用されないためには、どのような対策が必要ですか?」(愛知県 50代男性)
マネーを呼ぶ「マネ~き(招き)猫」のヴェリーが、読者の疑問を解決します。

日本では仮想通貨を巡る法整備が急速に進んできました。2017年4月に改正資金決済法が施行され、仮想通貨交換業者を登録制にして当局が監督することになりました。利用者は免許証などの公的書類を提出し、住所や名前、顔写真などをチェックします。反社会的勢力との関わりがないかも、データベースを参照して確認します。日本国内の交換業者を利用した場合は、口座の入出金が把握できるようになっています。

交換業者は犯罪収益移転防止法に定められた「特定事業者」に該当します。このため疑わしい取引は、当局に報告する義務があります。さらに財務省は外為法の関係法令を6月に改正し、海外の法人や個人間で3000万円相当を超える支払いがあると、事後報告を求めることを徹底します。高額取引への監視が強まり、一定の抑止効果が見込めそうです。

それでもマネーロンダリング(資金洗浄)を完全に防ぐことは難しいのが現実です。例えば本人確認を十分に行っていない海外の交換事業者を利用したり、匿名性の高い闇サイト「ダークウェブ」を介したりすると取引の把握は難しくなります。「仮想通貨の監視強化は進んでいるが、徹底していない国もあり実際には100%防ぐことは難しい」(交換所関係者)のが現状です。

ブロックチェーン推進協会の長沼史宏事務局長は「国際的なルール作りを急いでほしい」と話しています。もっとも英財務省が銀行取引よりも資金洗浄のリスクが低いとするリポートを公表するなど、仮想通貨を使った資金洗浄は現金に比べて少ないという声もあります。

[日経ヴェリタス2018年4月8日付]

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