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「先輩のお願い聞きます」 OB・OG訪問の進化形

お悩み解決!就活探偵団2019

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NIKKEI STYLE

就職活動中の学生が気軽にOB・OG訪問できるスマートフォン(スマホ)のアプリが人気だ。かつてOB・OG訪問のハードルは高かったが、今は違う。画面上のプロフィル写真から好みの相手を選べばオーケー。しかも単に話を聞くだけじゃない。就活生が「OB・OGのお願いに応える」。そんな双方向のやり取りもあるという。イマドキ就活の現場を追った。

早稲田大学4年の男子学生AさんはOB・OG訪問で人材サービス会社の男性社員(30代)に会う約束を取り付けた。第1志望の業界だけに気合十分。「勧誘されるかも」と期待して臨んだが、相手は思いのほかクールだった。

男性社員は仕事の現実を飾らずに打ち明け、「今の仕事は単調だが、通過点にすぎない。君も業界を絞らず、まずは広い視野で考えてみたら」とアドバイスしてくれた。

Aさんは「オフィシャルな会社説明会ではこうはいかない。率直な意見をもらえて良かった」。これまで計4人のOB・OGに会ったが、いずれも「マッチングアプリ」と呼ばれるネットサービスで知り合ったという。

就活探偵団2019

就活探偵団は就活生の悩みを探偵(日経記者)が突撃取材で解決する連載企画。新就活生に必要な心構えや、就活準備に役立つ情報を掲載します。

今回の調査を主に担当した探偵(記者)は2015年春入社の社会人4年生。実は学生時代にOB・OG訪問をした経験がない。必要性は認識していたが、見知らぬOB・OGの連絡先を調べてアポを取り、会って話を聞き、会った後にはお礼状を出す――。その煩雑さを敬遠したのだ。

タテ社会の文化?

「OB・OG訪問には昔から『ニッパチの法則』が当てはまります」。就活コンサルタントの谷出正直氏が解説してくれた。すなわち意識の高い2割の学生はOB・OG訪問に動くが、腰が重い8割の学生は動かない。かつての探偵のように。

また、谷出さんによると、OB・OG訪問はもともと(1)理系の研究室、(2)体育会系、(3)銀行など金融機関の志望者――の学生に受け継がれていた就活文化の一種だそうだ。いずれもタテのつながりを重視する人たちだ。それが最近は一般の就活生にも広がり、「就活生にとっても、企業にとっても、OB・OG訪問の意味合いが変わってきた」(谷出氏)。

きっかけのひとつが、16年度以降に登場したマッチングアプリ。パソコンからも使えるが、学生はスマホからの利用が多いだろう。

主なマッチングアプリには、「ビズリーチ・キャンパス」「VISITS(ビジッツ)OB」「Matcher(マッチャー)」がある。

3つとも社会人と就活生の双方から登録を募る点で共通している。就活生は登録された社会人を一覧で確認し、これという相手がいたら訪問を申し込む。それぞれ仕組みは似ているが、特徴が異なるためニーズに合わせて使い分けるのが良さそうだ。

まずAさんも使ったビズリーチ・キャンパス。これは大学のつながりを重視したサービスで、主要国公立大と有名私立大の計39校の就活生が利用できる。就活生が会う相手も原則として自分の大学のOB・OGだ。

社会人の登録者数は2万2000人と最も多い。その多くが個人のボランティアとして登録している。「後輩の力になりたいという愛校心によって成り立っている」(ビズリーチ)という。

一方、ビジッツOBに登録している社会人は、個人というよりも、企業から「公認」を受けた社員であることが多い。

ウェブサイトのトップページには、参加企業欄にトヨタ自動車パナソニックANAホールディングスなど就活人気企業のロゴが並ぶ。「企業のロールモデル(模範)となる社員に会いたいという就活生のニーズに応える」(斎藤健司エグゼクティブディレクター)狙いだ。

ギブ・アンド・テーク

3つ目のマッチャーは、面白いルールを設けている。ここに登録している社会人は、「就活相談にのるので、○○してくれませんか?」と要求しているのだ。

マッチャーの手島悠之最高技術責任者(CTO)は「ギブ・アンド・テークの関係をつくることで、学生も社会人も参加しやすい形にした」と述べる。

例えば、「お勧めの本を紹介したい」という出版社社員。「周りで流行しているモノを教えてほしい」という広告代理店社員。中には純粋に趣味と思われる「アイドルについて語りましょう」といった内容もある。

これは就活探偵団の取材の参考になるかも――。興味を持った探偵も、試しに登録してみた。

「就活相談にのるので、就活の『悩み』『疑問』『喜び』の声を聞かせてください」。こんなお願いを掲載したのだ。

 すると登録翌日には、さっそく学生から申し込みがあった。相手は関東の国立大学修士2年の女子院生で、中国人留学生のBさんだ。

登録からわずか4日後。「就活中にOB・OG訪問をしなかった自分がまさか訪問される側になるとは」などと緊張感を抱きつつ、都内のスターバックスカフェで会うことになった。

Bさんは丁寧な日本語で「日本の就活は分からないことばかり。行きたい業界も明確でない」などと悩みを話してくれた。マッチャーで社会人に会うのは2人目だそうだ。自己分析や企業の選び方についてアドバイスしたが、とても気軽に、そしてスピーディーに、情報交換できることに感心した。

気軽さに注意も

マッチングアプリが16年度から相次いで登場した背景には、経団連の就活スケジュールが後ろ倒しになり、採用広報の開始が12月から翌3月にずれたことも影響しているという。「企業がこの空白期間を利用し、学生の理解を促すためにOB・OG訪問を積極的に引き受けるようになった」(谷出氏)ためだ。

大学の就職課では以前からOB・OGの情報や連絡先を学生に提供している。しかし、大学側が把握しているOB・OG名簿はアップデートされていない場合も多い。

就活支援会社が現役社員から話を聞くイベントを開催するなど、就活生とOB・OGの接点をつくる動きも広がっているが、就活市場全体ではまだ限定的。それだけにOB・OGと会う障壁を下げたマッチングアプリの効果は大きい。

もっとも「気軽すぎる」ことは今後の課題かもしれない。

例えば、個人の立場で会ってくれた人の声は、あくまで個人的なもの。偏った意見や情報ではないかどうか、複数のOB・OGに会って判断する必要もありそうだ。

気軽に会えるだけに、そこから何らかのトラブルが生じる可能性も残念ながら否定できない。

マッチングアプリ側は社会人が登録する際、本人確認のために「フェイスブック」など交流サイト(SNS)のアカウントを求めている。トラブルがあった場合にクレーム対応の窓口となる「通報ボタン」を設けているケースもある。

また、企業が公認している社員の登録者が多いビジッツOBは、社会人から就活生にアプローチすることが可能だ。これに対し、個人のボランティアによるビズリーチ・キャンパスやマッチャーの場合は、学生から申し込みがない限り、社会人から就活生にアプローチできない設定になっている。

そうした運用の違いにも目配りしながら、上手に使いたいものだ。

(小柳優太、松本千恵)[日経電子版2018年4月10日付]

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