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海岸で大量の恐竜の足跡 謎多いジュラ紀中期にヒント

日経ナショナル ジオグラフィック社

2018/4/16

ナショナルジオグラフィック日本版

スコットランドのスカイ島で、新たに恐竜の足跡50個が見つかった。その多くが竜脚類と呼ばれる首の長い恐竜のものだ(PHOTOGRAPH BY STEVE BRUSATTE, NATIONAL GEOGRAPHIC CREATIVE)

 今から1億6000万年以上前、後に英国となる土地に点在する潟湖の周りを、竜脚類と呼ばれる首の長い恐竜が歩き回っていた。その恐竜たちの足跡が、英スコットランド、スカイ島の激しい波が打ち寄せる海岸で大量に見つかった。

 スカイ島の岩の多い海辺に立って眺めると、恐竜の巨大な足跡はまるで潮だまりのようだ。ただしよく観察すれば、そこに恐竜の足の輪郭を見て取れる。

 「この足跡は長年の間、ありふれた風景の中に隠れていました」と、米国の南カリフォルニア大学の古生物学者、マイケル・ハビブ氏は言う。「これを見ると、竜脚類が他の生き物に比べていかに大きいかがわかります。われわれ古生物学者も、最初からそこまで大きなものを想定してはいませんから」

 今回の調査では、巨大な足跡に混ざって、獣脚類の特徴ある3本指の足跡も見つかっている。獣脚類とは、白亜紀に登場するティラノサウルス・レックスの古い親戚と考えられている恐竜だ。

 先日、学術誌『Scottish Journal of Geology』に詳細が発表されたこれらの足跡は、1億7400万~1億6400万年前までのジュラ紀中期を知るうえで、希少な手がかりとなる。ジュラ紀中期の恐竜の化石は、種類を問わず、これまでほとんど見つかっていない。今回の発見によって、スカイ島は謎の多い時代に光をあてる重要な拠点として知られるようになるだろう。

 「ジュラ紀中期は非常に重要な時代でした。この頃、最初の鳥が空に飛び立ち、最初のティラノサウルス類が現れ、最初の巨大な竜脚類が登場しました」。論文の共著者で、ナショナル ジオグラフィックの助成金を受けているスティーブ・ブルサット氏は語る。

 「スカイ島はこの時代の化石が見つかる数少ない場所のひとつです」

■試練だらけのフィールドワーク

 2016年4月、研究者のダビデ・フォッファ氏とホン=ユ・イー氏は、ルーア・ナム・ブラーレン(兄弟岬)と呼ばれる場所で偶然、新しい足跡を発見した。2017年、ブルサット氏は教え子のページ・デポロ氏と共にナショナル ジオグラフィック協会の資金提供によるフィールドワーク(現地調査)を実施し、現場の地図を作成して足跡の分析を行った。

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