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「家なき子」の相続節税厳しく 負担、数千万円増も 4月の税制改正で

2018/4/14

遺言を書くことによって孫に土地を相続させる節税策も要注意。新しいルールによると、相続前の3年間に孫が「3親等以内の親族」、例えば自分の親の持ち家に住んでいた場合も特例は使えなくなる。

小規模宅地等の特例の適用件数は2015年分で6万7325。相続税の申告件数全体の5割を占める。区画の大きい高級住宅地だと数千万円の節税につながるケースはざらにあるが、今後は適用条件により注意を払う必要がある。

「特例による節税効果が数千万円にのぼるような人は、税制改正を機に親と同居する可能性をさぐるのが現実的ではないか」。アンカー税理士法人の今田隆幸税理士は指摘する。

ただし、家族を持ち家に残して自分だけが親と同居する場合は注意したほうがいい。税務調査で「同居」と認められない可能性があるからだ。

同居しているかどうかに明確な判断基準はなく、税務署が「実態」をみる。住民票を移すなどして形式を整えても、「親の家で寝起きしていなければ同居にはならない」と平松慎矢税理士はいう。

さらに同居親族として特例を使う場合は、相続が発生してから少なくとも10カ月間は、その家を手放さずに住み続けなければならない。税務調査の時点で住んでいなかったり売却したりしていると、相続から10カ月間、本当に住んでいたのか疑われるかもしれない。

電気やガス、水道といった公共料金の領収書があれば説明しやすい。ある税理士は「税務署はガスの使用量をよくみる」という。電気はつけっ放しができるが、ガスはそれが難しいからだ。税理士の渡辺浩滋氏は「なぜ売ったのか、なぜ引っ越したのかなどをしっかり説明できることも重要」と話す。

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