公共料金や会食割り勘 スマホ決済に携帯各社参入

割り勘アプリのエニーペイ(東京・港)も、QRコードを使ったスマホ決済を始めている。同社のアプリ「ペイモ」はもともと、会食や飲み会での会計を割り勘する際に利用者同士で料金の請求や受け取りができるサービス。スマホ決済では登録したクレジットカードだけでなく、個人間の割り勘で受け取ったお金の残金も使える。

都内に住む男性会社員(30)は1年前から、これらのアプリを複数使い分けている。「スマホ決済だと使った履歴をすぐに確認できるので使い過ぎを防げる」と話す。飲み会の幹事をする際の集金でも使う。「使う人が増えるとより便利になる。友人の間で定着した」という。

キャッシュレス決済は拡大の一途

日本でスマホ決済が広がるきっかけになったのは米アップルの「アップルペイ」だ。あらかじめiPhoneにアプリを導入し、所有するクレジットカードの情報を登録しておくと、店頭の読み取り端末に指紋センサーに触れながらかざすだけで決済できる。

JR東日本の電子マネー「Suica(スイカ)」にも対応しているのも特徴だ。JR東日本の関連アプリ「モバイルスイカ」の会員数はアップルペイへの対応以降、急激に増え、17年末には500万人を超えた。

金融庁などの調査では日本のキャッシュレス決済の比率は現在20%弱と、50%の韓国や中国と比べて現金主義が強い。一方、野村総合研究所の調査によると、国内のスマホや電子マネーによる決済の市場規模は23年に114兆円と、17年から5割増える見通し。スマホ決済がけん引役のひとつだ。

スマホ自体の高機能化や新たなアプリの登場で決済サービスの幅はさらに広がりそう。パスワードの管理や紛失への備えといったセキュリティ対策が今まで以上に重要になる。

(須賀恭平)

[日本経済新聞朝刊2018年4月7日付]

近づくキャッシュレス社会
ビジネスパーソンの住まいと暮らし
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