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モード・香水・アート…パリを体感するミュージアム旅

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NIKKEI STYLE

パリにはルーヴル美術館やオランジュリー美術館など世界的なコレクションを誇るミュージアムが多々あるが、それだけではない。個性的なテーマで見せるパリならではのミュージアムがとても魅力的だ。ぜひ訪れたいユニークなミュージアムを紹介する。

歴史を切り開いた希代の天才のコレクション

2017年10月3日にオープンしたイヴ・サンローラン美術館は、メトロのアルマ・マルソー駅から徒歩5分ほど。元はクチュール・サロンだった18世紀の建物。入り口の階段を上がった最初の部屋で、イヴ・サンローランのファッションにささげた生涯を、コレクションを紹介しながらたどるビデオを見る。ここは、オートクチュールの顧客が仮縫いの服をフィッティングしていた部屋で、今も当時の優雅な空気が漂う。

5000着を超える服、アクセサリー、そして1万5000ものスケッチが保存されており、オープンから1年間(18年9月末まで)は現在の回顧展が行われる。服の保護の意味もあって、その後3カ月はアジアをテーマにした展示に変え、19年1月からまた現在の回顧展を1年間というサイクルだという。

貴重なコレクションボードやスケッチや絵の数々。ファッションだけでなく舞台の演出にまで及んだその才能に驚かされる。再現されたスタジオの壁面は鏡になっている。デザインした服を少し離れた距離から見るために、直接見るのではなく鏡を見てチェックをしたというエピソードが面白い。

それまで男性のものだったタキシード、トレンチコート、ジャンプスーツ、サファリスーツを見事に女性のファッションに昇華し、女性にパワーを与えたといわれるイヴ・サンローラン。年代ごとの代表的なコレクションの数々は、時に中世にまでさかのぼる洋服のスタイルや各国の民俗衣装にインスパイアされたことがコーナーごとに展示されて興味深い。天才の軌跡は、時代をたどる旅でもあるようだった。

ミュージアムの壁の中に「現代版・ラスコー洞窟」が

イヴ・サンローラン美術館から徒歩で5分もかからないところにある「パレ・ド・トーキョー」。この名前は、第1次世界大戦でフランスの同盟国であった日本の首都にちなみ、この場所が「東京通り」だったことからきている。その後の第2次世界大戦で日本は敵国になったので「ニューヨーク通り」に改名されたが、建物にその名前は残った。

現在は2万2000平方メートルの広さを誇るフランス最大のコンテンポラリーミュージアムだが、もともとはタペストリーの工場。1937年にパリ万国博覧会に合わせて近代美術宮殿としてオープンした。その後、ポンピドー・センターに展示が移転し、フランス国立写真センターやシネマテーク・フランセーズが同居していたこともある。

コンクリートの巨大な内部はどこか建築中の建物のよう。まず、ここには常設展がなく、すべてが企画展だけ。取材時には「DAIMYO(大名)」というよろい・かぶとを象徴的に使った展示をはじめ、8つの企画展が開催されていた。開館時間が正午から0時までというのも極めてユニーク。そして、いちばん驚かされたのが隠れたスペースにある「ラスコープロジェクト」と呼ばれる展示室だ。

ここには世界中から招待された現代美術のアーティストが壁面に作品を描いている。いつもは壁に閉ざされているスペースは、先史時代の壁画が見つかって保存のために非公開になったラスコー洞窟のように、1日に先着で2組しか入れない。

館内には、エッフェル塔が見えるレストランが2つ。世界各国のデザインブックをはじめ、トートバッグやポストカード、文具などしゃれたお土産が見つかりそうなショップもある。

香水を体感、パリらしさいっぱいのミュージアム

ファッションとコンテポラリーのミュージアムは、ともに昔の建物を実に上手に生かしていたが、今回宿泊したパリ2区にあるホテル「オテル・バショモン(Hotel Bachaumont)」もポスト・オスマン様式の建物だった。18世紀の雰囲気を再現したホテルとして20世紀初頭に開業し、いったん病院になったが、16年に元のホテルの雰囲気を再現してオープンした。

ホテルの入り口を入ると、アールデコの老舗ホテルだったころがよみがえったかのような美しい廊下があり、その奥にレセプションが控えている。吹き抜けにガラス張りのアトリウム天井を持つエレガントなブラッセリーに、ムードのある照明のバー。モダンな客室にも、面取り加工のミラーやアンティークの家具がアールデコの雰囲気を醸し出している。

最後に訪れたのは、高級ブランドが並ぶフォーブル・サントノレ通りに16年12月にできた「香水大博物館」。美しい白亜の建物は、19世紀には政治家や画家の居宅であり、その後は有名デザイナーのクリスチャン・ラクロワのブティックだった場所だ。

内部はモダンな造りで、いろいろな形で香りに触れる体験型展示がとても面白い。人類初の香水といわれる古代エジプトの香り「キフィー」を嗅いでみたり、50%の人は感じられないというステロイド由来のフェロモンの匂いを試してみたり。「香りの園」で11種類のほのかな香りを嗅ぎ分けたり、同系統の3種類の香りを嗅ぎ分けるテストにチャレンジしたりもできる。

「調香師の芸術」のコーナーでは、1500種類あるという香水の素材となる香りから25種類が選ばれ、実際に嗅ぎながら特徴や働きなどの説明が聞ける(日本語もあり)。単体ではよい香りといえなくても他の香りを抜群に引き立てる香りなど、調香の世界の奥深さに触れることができる。

50種類もの香水を取りそろえたブティックで好みの香りをいろいろと試して、パリの思い出に持ち帰るのも粋だ。

[取材協力:フランス観光開発機構、パリ観光・会議局、Tablet Hotels]

小野アムスデン道子
 世界有数のトラベルガイドブック「ロンリープラネット日本語版」の編集を経て、フリーランスに。東京と米国・ポートランドのデュアルライフを送りながら、旅の楽しみ方を中心に食・文化・アートなどについて執筆、編集、プロデュース多数。日本旅行作家協会会員。

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