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春のお茶会華やぐ 果物タルト10選

NIKKEIプラス1

2018/4/8 NIKKEIプラス1

手前から左回りに1位、2位、3位
サクサク食感のタルト生地に、果物が輝くタルト。
甘さ控えめの台に載った果実の酸味がマッチする。
春のお茶会におすすめの10選をランキングした。

■果物ごと焼くと台に果汁染みる

 タルトはビスケット生地などで作った器に詰め物をした菓子や料理の総称。もともと手を使って食事をした人類は、液状の蜂蜜やクリームなどを食べやすくする方法として器ごと食べてしまうことを考えた。食べられる器(皿)として誕生したのがタルトだという。お菓子の歴史を研究する猫井登さんによると「古代ギリシャや古代エジプト時代にその発想はあった」そうだ。

 果物のタルトには、新鮮な果物をそのまま使う生タルトと、果物を台ごと焼いたものがある。生タルトはサクサクしたタルト生地に相性のいいアーモンドクリームを敷き、オーブンで焼いた後に、カスタードなどのクリームと果物をあしらう。焼きタルトは、焼いているうちにタルト台に果汁が染み込み、果物による風味の違いが楽しめる。

 取り寄せるには、冷蔵便と冷凍便がある。冷蔵便だと期限は製造日から4日ほどなので、食べる日と配送日数を考えて注文したい。冷凍便は冷蔵庫で数時間かけて解凍する。少し硬いくらいの溶け加減でナイフを立てるようにして小刻みに切る。果物やクリームが幾層にもなった美しい断面を見ながら、食べごろまでおしゃべりして待つのも楽しい。

1位 八朔のタルト 780ポイント
焼きでもみずみずしく tarte4u(タルト フォーユー)(神戸市)

 パティシエおすすめの季節の果物を使ったタルトを、ウェブ専門で販売している。定期便だけでなく、単発でその月のタルトも販売する。4月は八朔(ハッサク)のタルト。「焼きタルトだが果物のみずみずしさが際立つ。ほのかな苦みがきいて大人向けの味」(平岩理緒さん)。「果物のさわやかな苦みとタルト台のアーモンドクリームの甘みが調和している」(田口竜基さん)など、選者全員が推した。

 ハッサクは広島県の因島の農家が無農薬栽培している。1.5個分の実を使う。厚手のタルト台の縁を波打つように飾っているのは、アーモンド粉と卵白を泡立てたメレンゲを焼き上げて作る、ダックワーズという焼き菓子。「ダックワーズで縁取った仕上げは珍しく、美しい。タルトの軽い食感も秀逸」(下園昌江さん)

 「ハッサクのザクッ、ダックワーズのサクサクなど、食感の組み合わせが楽しい。縁取りがある形や、焼き色が上品。大人女子会におすすめ。スパークリングワインなどと合わせてもよさそう」(沼田美樹さん)

 小麦粉にもこだわり、地元、兵庫県産を使用する。ハッサクの時期が終わり次第終了する。価格は焼き菓子が2種類4袋付き、送料込み。冷蔵便で期限は製造から4日目まで。

(1)3980円(2)15センチ(3)https://tarte4u.com/

2位 アップル&ローゼスタルトS 760ポイント
カットリンゴでバラの花 アップルアンドローゼスカンパニージャパン(長野県安曇野市)

 スライスしたリンゴを重ね、咲き誇るバラの花のように仕立てたタルト。リンゴをオーブンで8時間焼いてピュレ状にした後、一度から焼きしたタルト生地にアーモンドクリームとともに詰めて焼く。薄く切ったリンゴはシロップで煮てコンポートにし、13枚の花弁に見立ててピンセットで成形、タルト台に載せて瞬間冷凍している。

 長野県産のリンゴをスイーツにして広めたいと考案。契約農家と組んで、収穫時期が異なる紅玉とピンクレディーを使う。貯蔵して味を安定させ、冷凍・解凍後に最適な風味や食感になるよう工夫した。「リンゴのシャキシャキした食感がしっかり」(秋山敏信さん)。「さわやかな酸味」(若山曜子さん)

 「花束の代わりにあげてもすてき。リンゴのバラの花に心ときめく」(瀬戸理恵子さん)。バラ10個分のホールタイプ(18センチ)も。冷凍便。

(1)1944円(2)6センチ×3個(3)http://www.apple-roses.com/

3位 グレープピスターシュ 530ポイント
ピスタチオとの相性抜群 パティスリー46(静岡市)

 グレープフルーツ3個半を使う。「丁寧にカットされ食べ応えも十分」(久保直子さん)だ。「さわやかでほろ苦く、春から初夏にかけてぴったり」(下園さん)。グレープフルーツは解凍しても水分が出にくいという。

 みずみずしさと酸味を引き立てるため、アーモンドクリームにペースト状にしたピスタチオを混ぜて焼いた。「グレープフルーツの酸味とピスタチオのクリームの風味がよく、口の中がさっぱりしておいしい」(秋山さん)など、両者の相性の良さを指摘する声が目立った。

 グレープフルーツのピンクと白の2色に、ピスタチオの濃い緑色が映える。「断面を見てまた歓声があがりそう。味わいのさわやかさ、見た目の美しさは女子会にぴったり。自分でも買いたい」(沼田さん)との声もあった。冷凍便。

(1)3300円(2)15センチ(3)http://yonroku46.com/、注文はメールのみ受け付け(patisserie46@yonroku.name)

4位 りんごのクランブルタルト 490ポイント
農家直送の紅玉を使用 BLOOM’S(東京都目黒区)

 東京・自由が丘にある店で一番人気のタルト。カルピスバターと仏ゲランド産の塩を使ったタルト生地に、皮付きの粉末を入れたアーモンドクリームを詰め、青森県の契約農家から直接仕入れる紅玉リンゴを載せて焼き込む。「見た目は素朴でも焼き込みタルトのうまみが味わえる」(下園さん)。タルトの縁にパラパラと載せて焼く、小麦粉とバターを混ぜたクランブルにシナモンをきかせている。「クランブル生地がアクセント。カットもしやすく、紅茶と一緒にいただきたい」(久保さん)。アールグレーの紅茶のほか、塩気があるのでウイスキーなどと合わせても。冷凍便。

(1)3628円(2)16センチ(3)http://www.jiyugaoka-blooms.com/

5位 デコポンのタルト 440ポイント
ジューシーで特有の苦み ウフ(岐阜県高山市)

 季節の果物を使った焼きタルト専門店の4月のタルト。甘みが強く、ほどよい酸味のデコポンを2個分載せ、「まるで太陽のような明るさで場をパッと明るくしてくれそう」(下園さん)。デコポンは外皮はむくが、食物繊維のペクチンが豊富な白い筋は一緒に焼き込む。「シンプルなのに華やか。ジューシーで特有の苦みも心地よい」(瀬戸さん)

 焼いているうちに濃厚な果汁がタルトの土台に染み込み、「タルト台のサクサク感と果汁を吸った土台との食感の対比がきれいに出ている」(平岩さん)。毎月、2種類の月替わりタルトを扱っている。冷凍便。

(1)3000円(2)18センチ(3)https://oeuf.theshop.jp/

6位 型なしタルトオレンジ・チーズケーキ 400ポイント
風変わり、生地の縁折り返し ロルズ・チーズケーキ(愛知県豊橋市)

 チーズを使った菓子を販売するウェブ専門店が手掛ける。生地の縁を折り返し、定番のタルト型を使わず焼き上げた「風変わりでおいしそう」(秋山さん)な一品。クリームチーズはオレンジの引き立て役で、全体を濃すぎず、甘すぎない味に仕上げた。「素朴なタルト生地とチーズ&オレンジが一体となり、さわやかにマッチしている」(瀬戸さん)

 切り分けやすく、手でも食べられるような気安さも評価された。「オレンジの香りの余韻もいい。切り分けやすさ、食べやすさが、アウトドアや持ち寄りパーティーに向く」(沼田さん)。オーブントースターで焼くと香ばしさが出る。冷凍便。

(1)2999円(2)18センチ(3)http://rols.jp/

7位 フルーツどっさりタルト 340ポイント
ゼリーで輝く生の果実 菓子工房ましゅれ(札幌市)

 冷蔵便で届く新鮮なイチゴやキウイ、オレンジをあしらったタルト。果物の甘さを調整し、劣化を防ぐためにサトウキビの粗糖を使ったオレンジ色っぽいゼリーで覆っている。「果物の質も高く、表面のゼリーの口どけもよい」(糸田麻里子さん)

 放し飼いで育てた鶏の卵を使ったカスタードクリームは、口当たりが軽やかな優しい味わい。「タルト台もチョコレートでコーディングしており、しけっていない」(下園さん)。「宝石箱のように輝き、お茶会を盛り上げそう」(松本学さん)だ。

(1)5280円(2)18センチ(3)https://www.rakuten.ne.jp/gold/mashleshop/

8位 タルトミルティーユ 320ポイント
仏人が親しむ家庭の菓子 リトル・エンジェルズ(長崎市)

 フランス人パティシエのカノン・ベレニースさんが子どもの頃から親しんでいる素朴な家庭のお菓子を日本人にも食べてほしいと始めた店。20年以上地元で愛されてきた。仏産の冷凍ブルーベリーや木イチゴに、新鮮な国産イチゴのスライスを載せて焼き込む。タルト生地は一晩寝かせて型抜きした後、もう一晩寝かせて素焼きし、「薄くて歯触りがよい」(瀬戸さん)との声も。「サクサクのタルトや風味がしっかりしたアーモンドクリーム、ベリーの酸味が調和した上品な味」(田口さん)だ。「食べ飽きない優しい手作りの味」(糸田さん)。冷凍便。

(1)2570円(2)9センチ×4個(3)http://shop.little-angels.jp/

9位 トリプルベリータルト 300ポイント
王道、女子が好きなベリー 天使のおくりもの(茨城県土浦市)

 ラズベリーとブルーベリーに、解凍後の水分が出にくい種類のイチゴを使ったタルト。「おしゃれ。女性が好きなベリー類がたっぷりな王道の一品」(久保さん)。白いクリームは、北海道産生クリームの軽い口当たりとミルキー感を生かし、カスタードクリームでコクを加えた。「ベリーの甘酸っぱさがクリームと混じり、口の中に穏やかに広がる」(瀬戸さん)

 タルト台のアーモンドクリームには皮付きの粉を用い、渋みをアクセントにした。「アーモンドの風味が出ている」(糸田さん)。冷凍便。

(1)4200円(2)15センチ(3)http://www.rakuten.ne.jp/gold/tenshi-okurimono/

10位 銀座タルト(フルーツ) 280ポイント
生マンゴーなど7種盛る 銀座千疋屋(東京都中央区)

 生のマンゴーやキウイ、イチゴ、シロップ漬けの洋ナシなど7種類の果物をあしらったネット通販で一番人気の生タルト。果物がキラキラと輝くようにこんもりと立体的に盛りつけており、「見た目、味わいともに満足度は高い」(松本さん)。アーモンドの粉末を使ったタルト台や生クリーム、スポンジ、カスタードは果物の味わいを邪魔しないように甘さ控えめ。「全てが計算され尽くしたおいしさ」(田口さん)

 「断面の層や果物の彩りが美しく、子どもの誕生会でも喜ばれそう」(猫井登さん)。冷凍便。

(1)4320円(2)15センチ(3)https://item.rakuten.co.jp/ginza-sembikiya/pgs-tarte_/

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 ランキングの見方

 数字は選者の評価を点数化。商品名、店・企業名と本店・本社所在地。(1)税込み価格(送料別)(2)直径と個数(3)通販が可能なものはURL、それ以外はメールアドレス。地域により送れないことも。写真は瀬口蔵弘撮影、スタイリングは西崎弥沙

 調査の方法 スイーツに詳しい編集者らに取材し取り寄せ可能な果物のタルトのリストを作成。作り手に春のおすすめ品を聞き、22品を集めて試食会を実施。商品名を伏せ、編集者や製菓担当など11人に、女子会などの集まりで食べると想定して、順位付けを依頼した。選者は以下の通り(敬称略、五十音順)。

▽秋山敏信(京王プラザホテルシェフパティシエ)▽糸田麻里子(フードエディター)▽久保直子(新宿高野フルーツコーディネーター)▽下園昌江(お菓子研究家)▽瀬戸理恵子(フードエディター)▽田口竜基(フードコーディネーター)▽沼田美樹(フードエディター)▽猫井登(お菓子の歴史研究家)▽平岩理緒(「幸せのケーキ共和国」主宰)▽松本学(ご当地グルメ研究会)▽若山曜子(菓子・料理研究家)

[NIKKEIプラス1 2018年4月7日付]

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