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歌舞伎町は「たどり着く町」 異端のホストが描く未来 Smappa!Group会長の手塚マキ氏(下)

2018/4/15

歌舞伎町の未来について語る手塚マキ氏

26歳でホストクラブの経営を始め、若い従業員の教育に力を注いできた手塚マキ氏。「仮の場所」と思ってきた新宿という町と正面から向き合い、その将来を考えるようになった。2017年から商店街振興組合の理事も務め、活性化に取り組む中で見えてきた歌舞伎町の未来図とは。ナイトエコノミーの可能性も含めて、石川善樹氏が聞いた。

■ホストの評価基準もフォロワー数に

石川 本格的に新宿と向き合うようになってほぼ10年。歌舞伎町もホストクラブも大きく変わったと思いますが。

手塚 ホストクラブでいうと、交流サイト(SNS)の影響がすごく大きいですね。昔はホストクラブで働くことも、客として来ることも秘め事だったのが、SNSによって秘め事じゃなくなってしまいました。「このお店のこの子はいい」とか、お客さんの評価が写真付きでバンバン流れていますし、ホスト自身も隠さなくなった。昔は売り上げや同業者の評判がホストの価値を決めていましたが、今やSNSのフォロワー数を競う時代です。

石川 へえー。まるでアイドルですね。

手塚 それと、整形もすごく増えました。しかも、おおっぴらに言うんです。お金をかけて整形することに価値があると。当初は、みんな同じ顔に見えたのですが、最近は少し違いがわかってきました。若い人の価値観を受け入れ始めているのかもしれません。ただ、ついていけないなあと思うのは、顔を整形するだけでなく、SNSに投稿する写真まで修正して、その写真の方が本当の自分だということです。ホストクラブで実際に会うのは1時間だけで、SNSの顔写真を相手に会話する時間の方が圧倒的に長いからというわけです。

石川 言われてみれば、確かにそうですが……。水商売の世界もかなり変わっているんですね。どんな人間にも、あるいは社会にも、光と影の部分があり、かつてはもっと影の部分を大事にしていたのではないでしょうか。例えば、影響という言葉は「影が響く」と書きます。光が響くわけではない。真昼の太陽は光が真上から当たるので影ができませんよね。明るすぎるから影ができないというのは、何か示唆的な気がします。

手塚 歌舞伎町も昔は夕日のような町だったのが、今や真昼の太陽みたいになっているのかもしれませんね。

石川 ところで、歌舞伎町にはホストクラブが多いですが、こういう業態は日本以外にもあるのでしょうか。

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