2017年12月の福岡国際マラソンで2時間7分台の好記録を出したマラソン男子の有望株、大迫傑(おおさこ・すぐる)さん(26)に身の回りのことなどを聞いてみました。
1998年長野五輪の男子ジャンプ。スキーをやっていないのに保育園の卒園文集で「将来はジャンプの選手になってメダルを取りたい」と書いた。
04年アテネ五輪女子マラソンの野口みずきさん。中学生で競技を始めた時期だったので。世界で戦う選手を見て、すごいなと憧れました。
因果一如(いちにょ)。マラソンのトレーニングにおいて必要な考え方に近いので。
うなぎはよく食べます。
僕が求める環境がそこにあったから。コーチと選手の関係が対等という情報も耳に入っていたので自分に合っているかな、と。世界トップクラスの選手もいて、強くなるまでの道筋がはっきりと見える。日本にいたら雲の上の存在で終わってしまうけど、組織の中にいることで身近に感じられるのは大きい経験です。
やっぱり英語。今も勉強中です。競技より生活面、特に身の回りを整えることが大変。渡米直後は外出したくない時もありました。
食事によく行きます。向こうはブリュワリーやワイナリーが多い。子どもが遊べる広場もあって、そこでリラックスしています。
普段は部屋がきれいではないけれど、家を出る前にシャワー浴びて、汚れ落として、ベッドメイキングして……。全て整えてから会場に向かう。
記録も大切だが、勝負強さがほしい。瀬古利彦さんの現役時代は勝率が高かったと聞く(マラソン15戦10勝)。そういう選手に僕もなっていきたい。
まだ少し先の話ですね。まずは次へのプロセスを大事にして、一つ一つの練習、大会で100パーセントの力を出していくことしか考えていません。
2017年ボストンマラソンで日本人30年ぶりの表彰台。ナイキ・オレゴンプロジェクト所属。東京都出身。26歳
[日本経済新聞朝刊2018年4月12日付]
〈訂正〉4月14日5:40に公開した「マラソン男子の有望株、大迫傑さんに聞く10のこと」の写真説明文の中で、「瀬古利彦さん(右)」とあったのは「瀬古利彦さん(左)」の誤りでした。説明文は訂正済みです。