変わりたい組織と、成長したいビジネスパーソンをガイドする

会員登録をすると、編集者が厳選した記事やセミナー案内などをメルマガでお届けしますNIKKEIリスキリング会員登録最新情報をチェック

リクルートホールディングス取締役専務執行役員の池内省五氏

リクルートホールディングス取締役専務執行役員の池内省五氏

リクルートホールディングス(HD)が2012年に買収した米求人情報サイト「インディード」が成長を続けている。ネット上に散らばる求人情報を集約し、企業と求職者をマッチングする事業で米国を中心に大きなシェアを獲得。売上高は16年12月期の11億ドル(約1170億円)から、18年12月期には20億ドルに拡大し、リクルートHDの収益にも貢献する見通しだ。海外の優良ベンチャーを見いだしてM&A(合併・買収)を成功させ、さらに成長させる秘訣は何か。経営企画を担当する専務執行役員の池内省五氏に聞いた。

米インディードの企業風土を尊重

――日本企業は買収後の統合作業(PMI)が苦手という指摘があります。インディードの買収ではどんな工夫をしたのですか。

「インディードには、買収交渉のときから『オートノミー』、つまり自律を大事にする、という基本的な考えを伝えていました。彼らは、米国に本社があり、日本に大きな拠点もある。当社の傘下ではありますが、あくまでインディードという会社なんです」

「インディードと当社は、経営で何が一番大事か、という考え方が全く違います。我々は戦略的な意思決定、事業を動かしていく戦略、ガバナンス(企業統治)を重視します。インディードの経営陣は、『世界で最も優秀なエンジニアにとって、会社が魅力的か否か』が最も重要だと考えています。買収直後、創業者のロニ―・カーン氏は『それ以外は全く興味がない。彼らが働きやすい環境や報酬、仕事とは何か、10年以上考えている』といいました」

「我々にもリクルートの風土があります。13年に米国のインディードに行き、幹部と3時間かけて議論しました。リクルートの成り立ちや創業者である江副浩正の思い、当社の歴史や価値観を話しました。起業家精神を大事にしてきたことや個の尊重といった当社の文化には、基本的に共感してもらえました。ただ、それを押しつけたわけではありません」

新着記事

Follow Us
日経転職版日経ビジネススクールOFFICE PASSexcedo日経TEST

会員登録をすると、編集者が厳選した記事やセミナー案内などをメルマガでお届けしますNIKKEIリスキリング会員登録最新情報をチェック