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医師に聞いた 薄毛予防にお勧めの酒のつまみ

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NIKKEI STYLE

日経Gooday(グッデイ)

前回「ネットに広まる『お酒は薄毛の原因』 ホントか?」はお酒と薄毛の関係について、薄毛治療の専門家であるメンズヘルスクリニック東京院長の小林一広さんに話を聞いた。今回は、酒量以外の食生活で何をどう気を付けたらいいかについて、引き続き酒ジャーナリストの葉石かおりが小林さんに伺っていく。

意識して摂取したいたんぱく質や亜鉛

個別の食材で食べたほうがいいものがあるかどうかについて、小林さんは「育毛効果が期待できる成分についての報告もありますが、基本的に『これさえ食べれば薄毛が予防できる』というものはありません」と話す。

ただし、髪が健康に育つために欠かせない栄養素が不足しないように、意識して食べてほしい食材・栄養素はいくつかあるという。まず小林さんが挙げたのがたんぱく質だ。

「肝臓はアルコールを代謝する際、たんぱく質を多く必要とします。特に重要なのは髪の主成分であるケラチンです。ケラチンは、18種類のアミノ酸から構成されていますが、中でも大切なのがメチオニンです。メチオニンは体の中で生成されない必須アミノ酸なので、食材から摂取するしかありません。それらを多く含むのが魚介でいえばマグロ赤身、シラス、肉類は鶏胸肉、豚ロース、植物性たんぱく質なら納豆、豆腐などです」(小林さん)

「ダイエットしている人は、カロリーを気にして魚介類や肉類を控えるケースがありますが、それでは健康な髪の毛は生えてきません。毎食たんぱく源を1種類は取り入れてください」(小林さん)

この食材からおつまみを考えると、マグロ納豆、シラスおろし、鶏胸肉のハムなどが挙がる。腹持ちのいいたんぱく質をしっかり食べておけば、「飲んだ後の糖質で〆」のゴールデンコースを選択する確率が低くなるので、BMIの数値がアップするのを防ぐことができそうだ。

小林さんはミネラル分についても意識するといいと言う。「クリニックでも推奨しているのが亜鉛です。亜鉛は細胞の新陳代謝に不可欠な物質で、200種類を超える酵素の働きをコントロールしています。特筆すべきはジヒドロテストステロン(DHT)を生成する5α-リダクターゼという還元酵素の分泌を抑制する働きがあるということです」(小林さん)

「亜鉛は発毛には欠かせないミネラルですが、日本人の亜鉛摂取量は十分とは言えません。亜鉛はタタミイワシ、生牡蠣、ビーフジャーキー、パルメザンチーズなどに多く含まれていますので意識してとるようにしましょう」(小林さん)

おお、全部、そのままおつまみになりそうな食材ばかりではないか。亜鉛を多く含む食品を下にまとめたので参考にしてほしい。亜鉛というと牡蠣を想像する人も多いと思うが、肉類にも多く含まれている。もちろん、サプリメントで補充するという手もありだろう。

このほか、小林さんは、「ビタミンB群、ビタミンCもとってください」と話す。ビタミンB2は頭皮の健康を守ってくれる存在で、不足すると頭皮が荒れてフケやかゆみの原因になるという。ビタミンB6はアミノ酸の代謝を助け、亜鉛の働きをサポートする。また、ビタミンCは、たんぱく質の合成に欠かせず、さらに亜鉛の吸収率をアップさせる。

ビタミンB2は、レバー、卵、大豆、乳製品などに、ビタミンB6はカツオ、マグロ、イワシなどに、そしてビタミンCはブロッコリー、パプリカ、レモンなどに多く含まれているので、特に留意してとるといいだろう。もっとも、これら代表的な食材を見ると、いずれも特殊なものはなく、すぐに入手できるものなので、意識さえすれば日常にすぐ取り入れられそうだ。

なお、昔から「昆布やワカメなどの海藻がいい」などとよくいわれる。これはどうなのだろうか。「確かに、海藻にはビタミンやミネラルが豊富に含まれているので、適度に摂取することはお勧めですが、これらを大量にとったからといって薄毛を防げるわけではなく、逆にとりすぎると甲状腺機能障害を呈してしまいます」(小林さん)

朝シャンと夜シャンのどちらがいい?

また「日々のシャンプーも大切なケアの一つ」と小林さん。

「濡らす前にマッサージして角質を浮かせ、アミノ酸系のシャンプーの泡で洗うといいでしょう。洗う際は指の腹を使って丁寧に。きれいに流したら、しっかりとドライヤーで乾かしましょう」(小林さん)

また、さまざまな研究から、頭皮マッサージも薄毛対策効果が期待できるのだと小林さんは話す。「細胞の再生において刺激を加えると、細胞分裂が促進されるなど効果があることは分かっていますが、どの方向に、どのくらいの力を加えればいいかなど、細かいことはまだ解明されていないのが現状です」(小林さん)

深酒した夜は、アルコールによる酔いが原因で、ヘアスプレーやワックスが大量についたまま、泥酔して、髪を洗わずに寝てしまう人も多いと思う。実際、私もこういった経験が多くあり、かねがね気になっていた。

これについて小林さんは、「程度にもよると思いますが、酔っぱらって髪の毛を洗わないことが多かったとしても、それが直接すぐに薄毛に結び付くかといったらそうではありません」と話す。

「よく朝シャンと夜シャンのどちらがいいかということを聞かれますが、どちらが薄毛の予防に効果的かという医学的エビデンスは存在しません」(小林さん)

なるほど、そうだったのか。ネットの「夜シャンが薄毛にはいい」などという記事を鵜呑みにして、「薄毛になるまい」と酔っても必死でシャンプーしていた自分がちょっと情けない……。

◇  ◇  ◇

今回の取材で、薄毛の原因やその防止策を躍起になって聞こうとする私たちを諭すように、小林さんは、毛髪のことだけを考えるのではなく、体全体の健康を第一に考えることが何より大事なのだと繰り返し話してくれた。そして、薄毛対策においては、メンタル面、つまりストレスの影響がとても大きいのだという。

「薄毛を気にされている人にとっては非常に難しいことですが、必要以上に気にしないでストレスをためないことが薄毛予防にはいいと言えるのです」(小林さん)

飲酒については「適量」という縛りはあるけれど、ドクターのお墨付きがもらえたのはありがたい。これで安心して酒を飲むことができそうだ。

(エッセイスト・酒ジャーナリスト 葉石かおり)

小林一広さん
 メンズヘルスクリニック東京院長。1962年生まれ。北里大学医学部卒業後、同大学病院でメンタルヘルスケア中心の医療に従事。1999年に頭髪治療専門の城西クリニックを開院。精神科医として心身両面からの頭髪治療に力を注ぐ。2014年にメンズヘルスクリニック東京に名称を変更。著書に『病はケから』(幻冬舎)。

[日経Gooday2018年3月2日付記事を再構成]

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