医師に聞いた 薄毛予防にお勧めの酒のつまみ

日経Gooday

髪をすこやかに保つために、意識して食べたい食材は何だろうか。写真はイメージ=(c)Monchai Tudsamalee-123RF(豚肉)、Valeriy Lebedev -123rf(牡蠣)
髪をすこやかに保つために、意識して食べたい食材は何だろうか。写真はイメージ=(c)Monchai Tudsamalee-123RF(豚肉)、Valeriy Lebedev -123rf(牡蠣)
日経Gooday(グッデイ)

前回「ネットに広まる『お酒は薄毛の原因』 ホントか?」はお酒と薄毛の関係について、薄毛治療の専門家であるメンズヘルスクリニック東京院長の小林一広さんに話を聞いた。今回は、酒量以外の食生活で何をどう気を付けたらいいかについて、引き続き酒ジャーナリストの葉石かおりが小林さんに伺っていく。

意識して摂取したいたんぱく質や亜鉛

個別の食材で食べたほうがいいものがあるかどうかについて、小林さんは「育毛効果が期待できる成分についての報告もありますが、基本的に『これさえ食べれば薄毛が予防できる』というものはありません」と話す。

ただし、髪が健康に育つために欠かせない栄養素が不足しないように、意識して食べてほしい食材・栄養素はいくつかあるという。まず小林さんが挙げたのがたんぱく質だ。

「肝臓はアルコールを代謝する際、たんぱく質を多く必要とします。特に重要なのは髪の主成分であるケラチンです。ケラチンは、18種類のアミノ酸から構成されていますが、中でも大切なのがメチオニンです。メチオニンは体の中で生成されない必須アミノ酸なので、食材から摂取するしかありません。それらを多く含むのが魚介でいえばマグロ赤身、シラス、肉類は鶏胸肉、豚ロース、植物性たんぱく質なら納豆、豆腐などです」(小林さん)

「ダイエットしている人は、カロリーを気にして魚介類や肉類を控えるケースがありますが、それでは健康な髪の毛は生えてきません。毎食たんぱく源を1種類は取り入れてください」(小林さん)

この食材からおつまみを考えると、マグロ納豆、シラスおろし、鶏胸肉のハムなどが挙がる。腹持ちのいいたんぱく質をしっかり食べておけば、「飲んだ後の糖質で〆」のゴールデンコースを選択する確率が低くなるので、BMIの数値がアップするのを防ぐことができそうだ。

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