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セレナe-POWER 静かさと絶妙なワンペダル減速

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NIKKEI STYLE

EV(電気自動車)や自動運転機能によって、自動車はより安全で快適な移動空間になろうとしている。日産自動車が2018年3月1日に発売した「セレナe-POWER」は、これらの技術をミドルクラスのミニバンに採用した意欲的なクルマだ。実際に試乗してその乗り心地を体験してみた。

電力のみで走るマナーモードを搭載

セレナe-POWERが採用する「シリーズハイブリッド方式」はエンジンで発電してバッテリーを充電し、モーターでタイヤを駆動する。2016年11月に発売して大人気になった「ノートe-POWER」と同じ方式だが、さらに新しい機能を追加した。このパワートレインを、静粛性とパワーに欠けることが多いミドルクラスのミニバンに搭載するとどうなるのか。

試乗したところ、エンジンは常に動くのではなくバッテリーの充電状況に応じて動かして発電している様子。フロアカーペットやフロアマットが、エンジンの発する高周波数帯の音を程よく吸収している。トータルでの静粛性はアルファード・ヴェルファイアといったハイクラスのミニバンに近い。さらにセレナe-POWERは極力バッテリーのみで走行するマナーモードを備えており、EVのような静かな車内空間を保ちながら走ることも可能だ。このモードはノートe-POWERにはなかったものだ。

マナーモードで走行すると、耳に入ってくるのは同乗者の声と、タイヤが発するパターンノイズ・ロードノイズくらい。耳を澄ますと風切り音の侵入も確認できたが、微々たるものだった。かんに障るような音はなく、会話を阻害する要素は少ない。エアロパーツの形状を変更したのが生きている。

モーターで駆動するため、低速時からトルクの乗りがよく、最大トルクも320Nmと3000ccエンジンと同等クラス。クローズドコースでの試乗会時には、成人男性6人が乗り込んだが、その加速力はパワフルでスムーズ。これなら高速道路での合流時の加速も余裕であり、同乗者に不安を感じさせることもなくなるだろう。

ワンペダルで熟練ドライバーのようなブレーキングを実現

ノートe-POWERと同様、セレナe-POWERには通常のノーマルモードのほかにSモードとECOモードというモードがある。SモードとECOモードではアクセルペダルを離すとエンジンブレーキのように減速するワンペダル機構が使える。バッテリーに電力を蓄える回生ブレーキを積極的に使うためのシステムで、慣れれば思いのままにスピードコントロールができるようになり、緊急時以外はブレーキペダルを使わずに走れそうだ。なお、SモードとECOモードの違いは加速感で、Sモードだとノーマルモードより強く、ECOモードでは弱く加速する。

ワンペダルを使ったときのブレーキは自然で車体がギクシャクすることはない。アクセルペダルを勢いよく離すと減速力は大きく、ゆっくりと離せば穏やかに減速していく。ワンペダルのブレーキは総じて最初は強く、途中で減速力を和らげていくように制御されているため、ガックンと大きなショックが伝わることはなかった。これを使えば、誰でもベテランドライバーのブレーキングの強さと柔らかさを得られそうだ。ワンペダルのブレーキング中はブレーキランプが点灯するので、後続車に違和感を与えることもない。

S字路で積極的にアクセルペダルのオンオフを繰り返しても、ドライバーに伝わってくるショックは少ない。室内ミラーで見る限り、同乗者の上半身の揺れも少ないようだ。他のドライバーが運転する際、試しにサードシートに座ってみた。サードシートはリアタイヤの真上に位置することからショックを受けやすいが、やはりワンペダル使用時の減速は穏やかさがある。

重量のあるバッテリーなどのユニットがフロア部に集中しているため重心が低く、ミニバンにありがちな腰高感も薄れている。総じて、ミドルサイズのミニバンとは思えない仕上がりをみせている。

渋滞も楽になるレベル2自動運転機能

セレナe-POWERのオプションである高速道路同一車線自動運転技術「プロパイロット」は、加速・操舵(そうだ)・制動のうち複数の操作をシステムが行う準自動運転走行システム(レベル2自動走行システム)だ。

道路上の白線や先行車両の存在をカメラやレーザースキャナーといったセンサーが読み取り、車間距離を適切に保ちながら、コーナリングなどを自動で行う。

この機能が、動いたり止まったり、ノロノロと走り続けてからまた止まったりといった渋滞時に効く。停車してからの発進はアクセルペダルを軽く踏むか、ステアリングスイッチのRES+スイッチを押せばいい。あらためて先行車両との距離を保ちながらの走行が再開する。

慣れるまでは「前の車が止まると、ほんとうに止まるのか。ぶつからないのか」と内心ヒヤヒヤしっぱなしではあるのだが、慣れたら渋滞中であっても低ストレス。だから車内での会話も弾みやすい。子供が会話をねだっているときも気兼ねなく相手ができる。ドライバーの負担も、同乗者の負担も減らしてくれる技術だ。

コミュニケーションが加速するセレナe-POWER

セレナe-POWERは、内装の作り込みや、相対的な車内空間の広さではLクラスミニバンにかなわない。しかしセカンドシートは前後左右に動かしてのセッティングができるし、サードシートも肘が置きやすい形状となっており、リクライニング量も多く、リラックスできるポジションがとりやすい。またオプションになるが全席に充電用のUSBポートを装備することもできる。ミドルクラスとしては居住性に優れている。

セレナe-POWERは決して大きい車ではない。標準状態の車格は5ナンバーサイズであり、近年の車両のなかではむしろコンパクトなファミリーカーだ。しかし静かでパワフルなe-POWERの採用や、運転を補佐してくれるプロパイロットなど、5ナンバーの制限の中で、どこまで快適性を追求できるかに挑戦した車なのでは、と感じる。

Lクラスミニバンをリビングとするなら、セレナe-POWERはダイニングといったところか。のびのびとリラックスできるだけではなく、座席の近さから程よい緊張感も保たれており、積極的に会話をしたくなるという魅力を持っている。

(文・写真 武者良太)

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