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独立系ベンチャーキャピタル「スカイランドベンチャーズ」の代表パートナー、木下慶彦氏は26歳で同社を創業した

独立系ベンチャーキャピタル「スカイランドベンチャーズ」の代表パートナー、木下慶彦氏は26歳で同社を創業した

「成功したければ、まず会社をつくれ」――。26歳の若さで独立系ベンチャーキャピタル(VC)の「スカイランドベンチャーズ」を設立し、代表パートナーに就任した木下慶彦さんはこう語る。東京・渋谷にスタートアップのためのコワーキングスペースを運営し、「U25(25歳以下)」を中心に、毎月、約50人の起業家と会っている。自称「起業原理主義者」のベンチャーキャピタリストが語る、成功する起業家の条件とは?

まずは「社長」になれ

雑居ビルの中にあるコワーキングスペース「#HiveShibuya(ハイブシブヤ)」には、次々と若い起業家が「出勤」してくる。多くは20歳代前半の若者で、なかには起業してまだ数カ月の社長もいる。木下さんはここで、訪れてくる起業家たちと面談をしたり、事業の相談にのったりしている。

成功する起業家の条件は何かと聞くと、木下さんは開口一番、こう言った。

「社長、起業家、経営者という段階があるとして、社長になるのは簡単です。会社を設立するのはその気になれば誰でもできる。起業の相談に来る若者には『まず社長になれ』と言っています。すぐに会社をつくってきたら、それだけで見込みはあります」

株式会社の場合、資本金1円からでも起業できるが、印鑑証明書や登記簿謄本の取得など必要な諸経費を合わせると、実質的にかかる費用は20数万円。「それでも大学受験をするようなもので、それほど難しくはないでしょう」と木下さんは言う。

会社設立はいわば、「社長コミュニティ ー」に入る資格を得るようなもの。社長の肩書があるだけで、社長と出会える確率はぐっと高まる。社長同士のつながりも得られる。単なる肩書だろうと思う人がいるかもしれないが、「その肩書すら持てない人が大半のなか、一歩踏み出すことができればそれは大きなチャンスにつながる」という。

「以前なら、東大や早稲田などの最優秀層は投資銀行や商社に就職したでしょうが、今は、最も優秀な学生は起業します。最近、僕は学生に成功したければ20歳以下で起業しろと言っています。大学1年生と3年生がいたら、1年生に投資をしたい」。

木下さん自身も2012年、26歳という若さでVCを立ち上げた。出資者、投資家に向きがちなVCが多い中、「起業家を向いて仕事がしたい」と、あえてリスクの高いシード(設立準備期)、アーリー(成長初期)の起業家に投資をしている。1号ファンド(5億円)と2号ファンド(9億円)を合わせ、これまで約60社に14億円を投資した。なかには、1カ月の売り上げが数億円に成長し上場準備に入る会社もある。

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