2018/3/28

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一方、S&P500の最大は26日約定の104.7%で、最小は19日約定の104%となり、月初の購入は必ずしも不利とはいえなかった。最大と最小の差も1%未満(20年間で毎月1万円積み立てた場合、1.8万円に相当)にとどまった。

積立期間を変えるとどうか。日経平均とS&P500(円換算)について20年間を前半と後半の10年に分け、約定日別の積み立てリターンをグラフ(B)に示した。

リターンの最大と最小の差はいずれも1%前後と、20年積み立てと大きく変わらなかった。リターンの差は積み立てが長期化したからといって拡大するわけではないようだ。日経平均の場合は20年積み立てと同様に、前半・後半の10年間ともに、月末・月初の購入はやや不利で、月半ばの購入がやや有利という傾向だった。S&P500も月半ばがやや有利だ。

ハイリスク投信では差が大きめ

実際のファンドではどうか。つみたてNISAの対象ファンドについて、過去9年間と、9年間を3年ごとの3つに分けた期間で毎月積み立て投資した場合の約定日別のリターンを計測し、その最大・最小とリターンの差を表にまとめた(C)。月半ばの代表例として16日約定と最小リターンとの差も表に加えた。

株価指数の場合と同様に、「日本株型」「海外株型」「バランス型」ともに月半ばがやや有利といった傾向があることが分かった。ただ、「ひふみ投信」では月初購入が有利な場合もあった。

積み立てリターンを見ると、「ひふみ投信」を9年間毎月積み立てた場合、最大と最小の差が4%台と大きめ。同投信のように値動きが大きいハイリスク投信ほど購入日の基準価格が急騰・急落しやすいのが理由とみられる。実際、ひふみ投信のリターンが最大の約定日(12日)の基準価格(平均値)はリターンが最小の日(月末)に比べ2%程度低かった。

これに対し、値動きが比較的小さくリスクが抑えめのバランス型では最大と最小のリターン差が小さい。「セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド」を9年間積み立てた場合、リターンが最大の約定日の基準価格(平均値)はリターンが最小の日に比べ0.7%程度の低さにとどまっている。

約定日と注文日には注意が必要

約定日と注文日の関係には注意点もある。利用者が購入時に決められるのは約定日ではなく、実際には注文日や資金の引き落とし日だ。日本株型など国内資産で運用する投信の大半では約定日は注文日に一致するが、海外株型や海外債券型など海外資産で運用する投信の約定日は注文日の翌営業日にずれるようになっている。ファンドを介して海外資産に投資するファンド・オブ・ファンズ形態の場合はさらに1日後ずれして翌々営業日になるのが一般的だ。

もっとも、月初高の連続記録は18年3月に途切れた。「月半ばがやや有利」という状況がいつまで持続するかはわからない。決定的な理由が見つからないアノマリー(よく当たる相場の経験則)の一種であり、多くの人が月半ばに購入し始めると、有利・不利のパターンが変わりかねない。

すでに述べたように、有利といっても目を見張るような違いではない。最終的には個人の事情に合わせて、積み立て投資を長く継続できそうな購入日を選択するのが最も大事なことだろう。