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「月初の株高」 投信積み立てのベストタイミングは? QUICK資産運用研究所 高瀬浩

2018/3/28

写真はイメージ=123RF

株式市場で毎月第1営業日の株価が上昇する「月初の株高」。今年2月まで日経平均株価は20カ月も上昇が続き、一躍注目を集めた。投資信託で積み立て投資を手掛ける個人投資家の資金の多くが月初に買い付けに回るのが一因とされるが、一方で「月初めの購入は不利ではないか」との見方が浮上している。月初が株価のピークなら「月半ばや後半にもっと安く買えるチャンスがあるのではないか」というのが理由だ。

安く買えればその後の値上がりでリターンも高くなるはずだ。仮に月初が不利ならいつ買えばいいのか。長期の積み立て投資のリターンについて購入日を月初から月末まで1日ごとずらして検証してみた。

■毎月の積み立ては購入日が選べる

「月初の株高」は2016年7月から18年2月まで続き、市場で話題になった。個人の積み立て投資が増えていることが一因といわれる。投信の積み立てでは、月後半の給料日の後、月初めにかけ積み立てするパターンがほとんどで、買い付け日を1日に設定する人が最も多いとされる。積み立て型の少額投資非課税制度「つみたてNISA」の開始も、こうした流れを後押ししそうだ。

一方で、最近は投信を毎月積み立て投資する際に、購入日を自由に選べるのが普通になってきた。通常、「注文日」と呼ぶ日を1~30日、月末日などから選んで設定するケースが多い。注文日に応じて、ファンドごとに実際の購入日(約定日)が決まる。月末日が休日の場合は注文日を翌月の営業日に繰り越すなど、注文日の取り扱いは販売会社ごとに決まっている。

株価が月初に高くなるのであれば、「安く買うためには月初の購入は避けた方がよいのではないか」という見方が出てくるのは自然だ。それを検証するため、まずは日本と米国を代表する株価指数の日経平均株価とS&P500種株価指数(円換算)について、それぞれ20年間、毎月積み立て投資した場合の約定日別のリターンを計測した。約定日が休日の場合や2月のように29日や30日がないときは、約定日を翌営業日にずらした。

■20年リターン、最大で1%強の違い

約定日別の積み立てリターンを示すグラフ(A)を見ると、日経平均の場合、積み立てリターンの最大は約定日が16日の67.8%。最小は約定日が3日の66.4%だった。最大リターンと最小の差は1%強と思ったほど大きくはないものの、月末・月初の購入はやや不利で、月半ばの購入がやや有利という傾向が分かった。

最大リターンと最小の差の1%強は20年間で毎月1万円積み立てた場合、元本240万円に対し3.4万円の差に相当する。この差を大きいとみるか小さいとみるかは個人によって受け止め方が違うだろうが、約定日の違いによるリターン差にこだわるならば、月半ばの購入が無難かもしれない。

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