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長さ5.7メートル そうめんスライダーは伸び続ける?

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日経トレンディネット

タカラトミーアーツの「流しそうめん」シリーズは、発売すると完売する大ヒットシリーズ。その第8弾が、2018年4月26日に発売される「タワーズロック そうめんアドベンチャー」(以下、そうめんアドベンチャー)だ。東京サマーランドがデザインを監修する、ウォータースライダー型流しそうめんマシンの集大成と言える本作は、なんと、走麺距離(麺が走るスライダーの距離をこう呼ぶらしい)が、5.7メートルと一気に伸び、高さも大きさも流しそうめんシリーズ最大となっている。これまでの流しそうめんシリーズの歴史を振り返るとともに、ヒットの理由を探ってみた。

勢いよく流れ落ちる滝

今回のデザインモチーフになったのは、東京サマーランドの屋内プールアトラクション「タワーズロック」。恐竜の化石をテーマにした巨大ウォータースライダーだ。乾電池を使って水を1.14メートルの高さまでくみ上げ、頂上の恐竜の口から水が流れ出る様子は、まさにタワーズロック。

さらに、そうめんアドベンチャーのもう一つのテーマである流れ落ちる滝も2段構えで迫力がある。この高さ、巨大さを存分に生かした設計が面白いところ。

年々、巨大化する流しそうめんシリーズだが、そのシリーズ全ての企画、開発を担当するタカラトミーアーツFV企画部の平林千明氏は、巨大化は今回が最後かもしれないと言う。

「外でも流しそうめんを楽しめるように、このシリーズは乾電池で駆動するように作っていますが、今回は単一乾電池3本を使用する必要がありました。この高さまで水をくみ上げるには、それだけの電力が必要なんですね。この長さのスライダーを走らせるのにはこの高さが必要ですし、そうなると、これ以上の大きさは電池式では無理なんです」とのこと。

USB接続のモバイルバッテリーでも電流不足だそうで、「次は、大きさではないところで勝負しようと考えています」と、まだまだ、面白い製品を作る意欲を見せてくれたのが、なんとも頼もしい。「今回、私が特にやりたかったのが、この滝です」と平林氏。スライダーの上に垂直に落ちる水をくぐり抜けて、そうめんが走る。それを実現するための高さだったのだ。「ちゃんと滝の中からそうめんが現れるように見せるのに、かなりの水の量が必要でした」という言葉通り、きちんと滝の景色が再現されているのがすごい。

高さがあるということは、水が流れる速度も速いということ。実際にそうめんを流してみると、気持ちいい速度で白いそうめんが流れていく。コーナーでもたつかないので、すくって食べるほうも気持ちいいのだ。

気持ちいいほどスムーズに水が流れる様子はオモチャの水準を超えている。シリーズ商品がバーや店舗で使われているという実績は伊達ではないのだ。

流しそうめんマシンは巨大化してきた

今回はシリーズの集大成。ここで、タカラトミーアーツの「流しそうめんマシン」の歴史を振り返ってみる。それは、巨大化の歴史でもあった。

最初の製品「超ヒエヒエ 北極流しそうめん」は、現在のようなスライダー型ではなく、そうめんがプールをぐるぐると回転するスタイル。涼しさを強調するデザインで、氷山の中から水が噴き出す仕掛けと、動物型の氷が作れる型が付いた製品だった。この第1号からいきなりヒットしたそうだ。

次は2014年5月に発売された「超ヒエヒエ 北極流しそうめんしろくまファウンテン」(6500円)。初回のものと同様に回転式だが、氷が入った白くま型の噴水は冷たい水を噴き出すため、そうめんも冷えた状態で流れてくるのがポイント。装飾も派手になっている。

3番目は、2016年6月に発売された「ビッグストリーム そうめんスライダー」(6980円)。ここから、東京サマーランドの監修によるスライダー型になった。

「2014年に、次回発売の製品としてスライダー型を考えたのですが、プレゼンに通らなかったんです。それで、2015年は製品が出ませんでした」と平林氏。当初は、白くまと滑り台を組み合わせた仕掛けを考えていて、そのうち、「いっそのことスライダーに」と発想していったのだそうだ。

2年目でスライダー型の開発にOKが出て、世界初のスライダー型流しそうめんマシンが誕生した。人型の氷を作る型が付属して、スライダー気分を味わえるなど、細かい仕掛けも忘れない商品構成は見事。大ヒット商品となった。走麺距離もいきなり3.6メートルまで延び、回転型とは比べものにならない迫力に、おもちゃショーで初めて見たときにはとても驚いたのを覚えている。

2017年3月発売のビッグストリーム そうめんスライダーエクストラ(6980円)は、ビッグストリーム そうめんスライダーの改良版だ。そうめんが見やすいようにスライダーの色を調整したり、カーブを見直したりと細部をリニューアル。完成度の高い製品として、現在も再生産して販売継続中だ。

ヒットの秘密は孫のための「祖父母需要」

2017年4月、バージョンアップ版だったビッグストリーム そうめんスライダーエクストラに続いて発売された新作が「ビッグストリーム そうめんスライダー エクストラジャンボ」(1万6800円)。じわじわと大きくなってきたそうめんスライダーが、ここで一気に巨大化する。より立体的になったスライダーは走麺距離5メートル。途中で麺がワープする仕掛けも楽しい。サイズが大きくなって価格が上がったにもかかわらず、この製品は大ヒット。しかも完売後に再生産になり、それも完売している。

そうして、今回のそうめんアドベンチャーで、巨大化が極まったわけだ。

流しそうめんというと夏のイメージだが、発売が4月なのは、ゴールデンウイークに売れる製品だからだそうだ。帰省で帰ってくる孫を迎えるアイテムとして大好評らしい。これを購入したことで「孫が頻繁に遊びに来るようになった」とか、食が細い子供がよく食べるようになったという声も聞くという。

ほかにも、ホームパーティーのアイテムとして人気があり、芸能人にもよく売れていたり、バーなどの店舗に置かれることも多いそうだ。そして、すぐに完売する。今回の製品は、さすがにサイズと価格が大きくアップしているため、「前作のように再生産というのは難しいかもしれません。目標は完売」とタカラトミーアーツの広報担当者が話していた。

スライダー型というと極端なようだが、本来の流しそうめんは竹の樋(とい)を使ったスライダー型。カーブなどの仕掛けを付けたものを庭などで楽しんでいたわけで、タカラトミーアーツのこのシリーズは、ある意味、原点回帰とも言える製品。戦後に生まれた風習とはいえ、「流しそうめん」という面白いそうめんの食べ方が、このシリーズによって継承されていると思うと悪い気はしない。

(ライター 納富廉邦)

[日経トレンディネット 2018年3月12日付の記事を再構成]

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