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大雪で倒産が増える? 経済の足引っ張る天候不順

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NIKKEI STYLE

大雪や台風、ゲリラ豪雨が経済の足を引っ張っています。天候不順や自然災害にいかに対応するか、企業にとっても重要な課題になっています。

関東地方では今年1月、2014年の豪雪以来、4年ぶりの大雪が降り、2月には北陸地方で大雪が続きました。民間調査会社、帝国データバンクが過去に大雪が原因で倒産した事例を調べたところ、08~17年の累計で21件。14年の9件が最多で、16年の4件、15年の3件と続きます。農林漁業、食品製造・卸売業、旅館・娯楽業の倒産が目立ちました。同社東京支社情報部の下麻奈美氏は「過去の傾向では、大雪の影響で倒産する企業が出るのは数カ月後。今年は大雪による倒産が高水準になる可能性がある」とみています。

昨年夏も多くの地域で天候が不順がちでした。三菱UFJリサーチ&コンサルティングは例年、東海3県の遊園地・テーマパーク、動植物園や文化施設といった主な集客施設を対象に夏休みの集客実態を調べています。昨年は、調査対象の88施設のうち、47施設で集客数が前年を下回りました。台風、ゲリラ豪雨、土日・祝日の雨天のためにイベントを中止した施設が多く、35施設が雨天が集客に悪影響を及ぼしたと回答しました。

同社の内田克哉主任研究員は「天候不順は過去にもあったが、猛暑やゲリラ豪雨が頻発するようになったのは最近の傾向で、施設の側も天候不順に対応し始めている。例えば、総合リゾート施設、ナガシマリゾート(三重県)は屋内施設を増やして『3世代で楽しめる』とアピールし、集客数トップを続けている」と指摘します。

天候不順は経済全体にどの程度、影響を与えているのでしょうか。内閣府による2月の景気ウオッチャー調査(街角景気)では、景気の実感を示す現状判断DIは48.4(原数値)で好不況の分かれ目となる50を1.6ポイント下回りました。三井住友アセットマネジメントの宅森昭吉理事・チーフエコノミストは同調査のコメント欄を精査し、1.6ポイントのうち0.4ポイントが「大雪」、0.1ポイントが「気温」の影響だと試算しています。

宅森氏は「厳冬で1月までは冬物衣料の売れ行きが良かったが、寒さが続いた影響で2月は春物の出足が鈍った。大雪が降った地域では外出が減り、消費やサービス全般にマイナスの影響が出た」と分析しています。

帝国データバンクの下氏は、天候不順に対応する事業継続計画(BCP)の策定と定期的な見直し、行政や金融機関による支援制度の活用を企業に促しています。天候不順や自然災害への備えは十分か、改めて点検してみたらどうでしょうか。

宅森昭吉・三井住友アセットマネジメント理事・チーフエコノミスト「気象庁のエルニーニョ・ラニーニャ予測に注目」

全国各地でたびたび天候不順が話題になります。天候は経済にどんな影響を及ぼしているのでしょうか。両者の関係を長年、観察してきた三井住友アセットマネジメントの宅森昭吉理事・チーフエコノミストに聞きました。

――天候不順による経済への悪影響を懸念する声が広がっています。

「経済成長率が高かった時代は、天候が不順でも、景気や経済への影響はそれほど大きくありませんでした。現在は低成長期なので、天候による悪影響が少しでも出ると、全体に大きく響きます。しかも、昨年の台風、今年初めの大雪に見られるように、天候不順が激しくなる傾向があり、一層、影響が大きくなっています」

「例えば、台風による個人消費への影響ははっきりしています。1972年以降のデータでは、台風の上陸が年に0~1回の年は10回ありますが、10年間を平均した、7~9月期の百貨店・スーパー販売額は物価変動の影響を除いた実質で前年同期比2.8%増です。一方、年に6回上陸した年は3回ありますが、3年間平均の7~9月期販売額の前年同期比は実質0.1%増と大きな差があります」

――台風以外に注目している天候要因はありますか。

「やはり大雪はやっかいですね。物流が滞り、外出が減るので、消費が停滞します。今年は大雪の時期にちょうど平昌五輪が開催され、自宅で観戦する人が多かったので、飲食業界は『大雪と五輪で来客が減った』と頭を痛めていました。天候とも関連しますが、これからの季節は花粉症にも要注意です。スギ・ヒノキの花粉がほどほどに飛んだ年はマスクや予防薬への需要が増えて家計の消費が増えますが、あまりに多く飛んだ年は外出が減って消費も減りました。昨年は、ほどよく飛んだ年でしたが、今年は飛びすぎる年になりそうなので、心配しています」

――天候不順への備えは難しいように見えますが、何か対策はありますか。

「気象庁が発表している『エルニーニョ監視速報』は役立ちます。(太平洋東部の海面水温が高くなる)エルニーニョ現象と(太平洋東部の海面水温が低くなる)ラニーニャ現象が発生する確率の見通しを示す調査です。1月と2月はラニーニャ現象が起きていましたが、4月の発生確率は60%、5月は30%で、この春にはラニーニャ現象が終息し、夏には平常の状態である可能性が高いと推測しています。頭に入れておくと、気候の変化を予測しながら行動しやすくなります。過去の景気循環をみると、7~9月に景気の底である『谷』が来たことはありません。夏場にはラニーニャ現象が終息し、悪い材料が減って景気がさらに上向くと期待しています」

(編集委員 前田裕之)

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