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新年度の投資テーマ けん引役「半導体株」の行方は 「IoT」「5G」で世界需要拡大も

2018/3/25

写真はイメージ=PIXTA

 まもなく年度替わり。年度単位のパフォーマンスを意識する生命保険会社などの機関投資家や運用会社では「期末のお化粧買い」など、年度末特有の動きで忙しい季節だ。そして関心はその先、新年度の運用戦略に向かう。2018年度の注目投資テーマは何か。中でも「適温相場」をけん引してきた半導体セクターの動向は――。18年相場を占う注目セクターを業界構造を解説しつつ展望する。

 世界の株式市場では2月、急速に潮目が変わった。米長期金利の上昇が米国株安や円高に波及し、足元ではトランプ米大統領による一連の保護貿易傾斜も懸念材料に加わった。市場関係者は新年度の注意点と注目セクターをどうみるか。

 「一番の問題は好調だった企業業績が、円高の影響で見通しにくくなったこと」。楽天証券経済研究所の窪田真之氏は指摘する。

 折しも3月期決算企業は来年度の業績予想を策定する時期。為替相場は現在1ドル=105円台に突入、1年前に比べ8円程度円高に振れている。例えばトヨタ自動車では1円の円高・ドル安は年400億円の営業減益要因だ。為替の前提が違うだけで、企業が4月下旬から5月にかけて公表する19年3月期の業績見通しは保守的になる可能性が高い。

■不動産にも注目

 こうした環境下での投資戦略の選択肢の1つが円高の影響を受けにくい不動産や消費関連のセクターだ。

 ドルトン・キャピタル・ジャパンの松本史雄氏は不動産株に投資妙味を見いだしている。為替の影響が小さいことに加え、「適正株価と市場評価にギャップがある」ことがその理由だ。

 アベノミクスが始まった12年末以降、日経平均株価が約2倍に上昇する中、三井不動産が2割高、三菱地所は1割安の水準だ。インフレ期待が予想ほど盛り上がらないことに加え、2社の場合「増資や中期経営計画の力不足など個別の悪材料の影響で、不動産含み益を勘案したPBR(株価純資産倍率)が1倍以下と割安感がある」(松本氏)。

 引き続きインバウンド銘柄への注目も高い。日本政府観光局(JNTO)の推計で訪日外国人数は17年に過去最高の2869万人を記録。総消費額は4兆円を超えた。大和証券の細井秀司氏は業績好調の資生堂やJ・フロントリテイリングが有望と見るが、インバウンド関連は主役の百貨店やホテル以外に鉄道、食品、製薬メーカーまで裾野も広がってきている。

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