日経PC21

たくさんの子機をつなぐ予定なら、「ビームフォーミング」と「MU-MIMO」に対応する製品を選びたい。

ビームフォーミングは、親機が子機の位置を特定し、その場所に最適な電波を送信する技術。親機と子機がビームフォーミング対応なら特別な設定をしないで使える。

11ac 対応機器の多くはビームフォーミングが使える。これは親機が子機の位置を把握して、最適な電波を送信する仕組みだ。通信の安定化や高速化が可能。ただし、子機側でも対応が必要だ

MU-MIMO(Multi User - Multiple Input Multiple Output=マルチユーザーマイモ)は複数の子機をつないだときの速度低下を防ぐ技術。その基となったMIMOでは複数の子機と通信する際、すべての子機に対して同じデータを送信するため、子機側で必要なデータを選別する必要があった。このため、同時に通信する子機が増えると通信速度が遅くなる。

それに対してMU-MIMOでは、ビームフォーミングで子機の位置を特定し、子機ごとに最適化したデータを電波に乗せることで高速化を図る。ただし、利用するには子機側もMU-MIMOに対応している必要があり、スマホでは対応機種が少数派だ。

ハイエンド機能は必要に応じて

同時に接続したい子機が十数台もある場合は、トライバンド対応クラスを選びたい。5ギガ帯を2つに分割し、それぞれの周波数帯に子機を割り当てて速度の低下を防げる(図10)。例えば、バッファローの「WTR-M2133HP」は特定の子機だけに高速な周波数帯を割り当てるといった芸当もできる。

トライバンド対応製品は5ギガ帯をW52とW53の周波数帯、およびW56の周波数帯に分割し、それぞれに子機を割り当てられる

このほか、1.73Gbpsより高速な「2.16Gbps対応」をうたっている親機もある。それらは1つの信号に乗せるデータ量を増やしている。

Wi-Fiではデータを電波向けに変換して送出しており、これを「変調」と呼ぶ。11acでは主に256QAM(カム)という変調方式を使い、1つの信号に8ビットのデータを乗せる。次世代の規格11axでは10ビットを乗せられる1024QAMがサポートされる予定で、通信時のデータ量は1.25倍となる。2.16Gbps製品はこの技術を先取りしたものだが、利用するには子機側も対応が必要。対応するUSB子機やノートパソコンはまだないので、現状では技術の先物買いが好きなマニア向けといえる。

クラス別お薦め親機3モデル

最後に、主要メーカーの主な製品の中からお薦めの製品を紹介する。すべて11ac対応で、ビームフォーミング機能を装備。有線端子は1ギガだ(※実勢価格は2018年3月下旬、家電量販店ネットショップ調べ)。

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