吉田カバン、ブリーフケースもカジュアル路線が人気
人気バッグブランドの今春注目ブリーフ(中)
最近、ビジネスリュックが人気だが、どんな場面でも対応できる使いやすさを考えると、やはりブリーフケースが魅力的。そこでTUMI、ポーター、ブリーフィングという人気3ブランドから注目のブリーフを紹介する。第2回に取り上げるのは、吉田カバンの人気ブランド「ポーター」。ブリーフケースでもカジュアルなものが人気だという。
使いやすさと印象的なカラーが魅力
「ビジネススタイルのカジュアル化に伴い、ブリーフケースでもネイビーなどブラック以外の色の売り上げが伸びている」と話すのは吉田カバン広報の阿部貴弘氏。それを象徴するのが、「PORTER LIFT」シリーズ。ビジネスバッグとしてはカラーバリエーションが豊富なことから人気が高いという。
「LIFTは弊社全体でも10位以内にランキングしているシリーズで、カジュアルな印象を好む方からも支持を得ています。中でも、2wayブリーフケースは、直近3年間で売り上げが約130%に伸びている人気モデルです」(阿部氏)
本体生地には、2種類の糸を高密度に織り上げたオリジナルのナイロンツイルを使用。極細の糸を用いて厚手の生地に仕立てることで、軽量ながらボリューム感のある生地を実現した。光沢感も上品で、ブラック以外のカラーでもしっかりビジネスに対応する。
メインコンパートメントに多彩なポケットを備えるほか、ハンドルの付け根付近にスマートフォンやパスケースなどが入るスリットポケットを配置。使用頻度の高い小物をすばやく取り出せるように作られている。また、背面にはキャリーケースとセットアップできるポケット搭載し、ファスナーを開くとマチ幅を拡張できるなど、ポーターらしい使い勝手のいい機能が満載だ。
軽量ながらも自立する独自設計
カバンが自立し、大容量で収納力の高い2つのコンパートメントが前面と背面に付いたブリーフケース。コンパートメントは大きく開くように設計されており、荷物を出し入れしやすいのも魅力だ。
素材には、軍装品などにも用いられるという高強度の中空糸を平織りしたオリジナル生地「Airtec1680」を採用。一般的なナイロン糸に比べて20%軽い中空構造の糸で織り上げているため、1680デニールという厚手でタフな生地でありながら、カバン自体は1000gを下回る非常に軽量な仕上がりとなっている。
内装には15インチのノートパソコンが収納可能なテープを搭載。背面にキャリーケースとセットアップできるテープを備える。底鋲付きのため、外出先などで床に置いてもカバンの底が傷みにくい。
今回取り上げたグレーのほか、ブラック、ネイビーもある3色展開。直近3年間で約120%と販売実績を伸ばしているという。「ビジネスバッグにしてはカジュアルな印象で、かつ軽量なことから支持をいただいています」(阿部氏)
強度と軽さ、防水性を備えた人気モデル
「PORTER HYBRID」は、毎日使うバッグに求められる強度・軽さ・防水性を兼ね備えた人気シリーズだ。
阿部氏によれば、この2wayブリーフケースは、2017年度のビジネスバッグの実績でも、定番のロングセラーアイテムの向こうを張って10位以内に入る人気とのこと。ビジネスアイテムからスタートした同シリーズは、その後カジュアルバッグやトラベルアイテムなども展開。その素材の高い機能性が好評を得ているという。
カバンの素材に、ヨットなどの帆を手がけるDIMENSION-POLYANT社と、アウトドア向けの高品質素材を展開するインビスタ社の協力で開発したオリジナル生地「X-C1000」を使用しているのが最大の特徴。軽さと強度を持つ1000デニールのコーデュラナイロンの裏面に、X-PLYと呼ばれるひも状のポリエステルを斜めに配置し、織物の弱点である斜め方向への伸びを抑える。
さらにポリエステル素材の極薄フィルムを圧着することで、生地の織り目を密閉して雨の浸入を防ぐ。厚手のしっかりとした生地ながら、見た目以上の軽量化を図ったところとポケットが多く収納力が高い点もポイントになっている。1枚の生地で十分な強度と防水性を持つため、裏地を必要としない部分が多く、ポケットが多く収納力が高いにもかかわらず、軽量に仕上がっている。
(ライター 津田昌宏、写真 野町修平=APT、スタイリング 宇田川雄一)
ワークスタイルや暮らし・家計管理に役立つノウハウなどをまとめています。
※ NIKKEI STYLE は2023年にリニューアルしました。これまでに公開したコンテンツのほとんどは日経電子版などで引き続きご覧いただけます。