忙しいときほど要注意 印象を良くする基本のマナー

また、机の下だから足はどうなっていても見えないだろうと思っても、他の人の位置からは実は丸見えだったりするものです。先日ある研修会で、机の下で靴を脱いでいた管理職の方がいらっしゃいました。仕事中につい、気を抜いてリラックスすることもありますが、誰に見られているか分かりませんので、TPOに応じて注意することをおすすめします。

「心を開いている」と印象づける手のしぐさ

基本的なしぐさでは、手の動かし方も大変気になります。せわしなく見えないようにするには、必ず「両手」での動作を意識してください。例えば資料などを手渡すときは、片手ではなく必ず両手で渡します。指は広げずに、いつも軽くつけておくよう意識します。

相手と話をするときの手も印象を左右します。前にもお話ししましたが、中国では手の甲を「陰」、手のひらを「陽」と考えます。部下の話を聞く際などは、全面的に手のひらを見せるのはちょっと変ですが、少し手のひらが見えるくらいで両手を軽く重ねると、心を開いていますよという印象を与えます。これなら相手も話しやすく、相談などがしやすくなるでしょう。

話をするとき、まっすぐ相手に正対すると少々怖い印象になることがあります。そんなとき、女性の場合は首をほんの少し傾けると女性らしい印象になります。男性の場合はやや難しいかもしれませんが。

話をする際に、これも他人からはかなり気になるのが「相づち」の打ち方です。それなりの役職についている方でよく「ええ、ええ」と相づちを打つ方がいらっしゃいますが、これは「上から目線」的、また「耳障り」な印象を抱く方が多いようですので意識して注意してみましょう。

最後に、二度目以降にお会いする方へのあいさつです。「あいさつは先手」とよくいいますが、先日ある場所で、知っている方に急に声を掛けられ、あいさつをされました。私よりも目上でかなりベテランの女性でありながら、向こうから先にあいさつをしてくださるのは本当にうれしく、その方の印象がぐんと良くなりますね。やはり、仕事で評価される方は常に謙虚で、先手のコミュニケーションを取るのだとあらためて思いました。「あいさつは先手」は本当にすごい効果がありますので、ぜひ日ごろからなさってみてください。

西出ひろ子
マナーコンサルタント・美道家。英国の民間企業WitH Ltd.ウイズ・リミテッド日本支社代表を務めたのち、ヒロコマナーグループの代表としてウイズ株式会社、HIROKO ROSE株式会社、一般社団法人マナー教育推進協会を設立。企業などでの研修・コンサルティング、マナーを軸に健康、美容、ファッションなどトータルな人材育成とコンサルティングを行う。オリジナルブランド「ヒロコスタイル」でマナーに則した洋服やバッグもプロデュース。最新刊「ビジネスでもプライベートでも役立つマナーの基本」(マイナビ出版)など著書は80冊以上。